からだの水

2016年 6月 23日 木曜日

梅雨空が続いていますね。
6月に入り、雨の日が多い気がしますが、
今年の雨量は平年よりも少ないようですね。
関東ではダムの貯水率が低下していて、
一部の地域では取水制限が行われています。

炊事、洗濯、入浴、トイレ等、私たちの生活に、水はとても大切です。
そして、私たちの身体の中でも、水は重要な役割を果たしているのです。

水のはたらき
体内における水の役割は主に3つ。

・栄養素、酸素を全身に運ぶ
・発汗により、体温を調節する
・尿として老廃物を排泄する

身体の水分が不足すると、脱水状態になります。
これから暑くなると、発汗量が増えて身体の水分が失われます。
また、暑さで食事量が少なくなると、脱水の危険性はいっそう高まります。
一般的な3食の食事に含まれる水分は約1Lです。
食事をしっかり摂ることも、脱水予防には欠かせません。

体内水分量
身体の中の水分量はどの位かご存知でしょうか。

一般成人男性の体内水分量は体重の約60%です。
体重60kgの場合、約36kg(36L)が水分です。
それに対して女性は体重の約55%です。
なぜ、女性の方が少ないのでしょうか。

身体の中の水分というと、血液を思い浮かべる人も多いと思いますが、
血液中に含まれる水分は、3L程度です。
最も水分が多く存在するのは細胞の中で、特に筋肉の細胞内に多く含まれています。
そのため、男性に比べて筋肉量の少ない女性は、水分の割合が少なくなります。
また、年齢を重ね、筋肉量が減少すると、体内の水分量も減少していきます。

体重に対して、3%以上の水分が減少すると、脱水症診断されます。
体重60kgの場合には、1.8L以上の水分が失われた状態です。
短時間で急激に体重が減少した場合には、脱水が疑われます。

お風呂やサウナに入った後、「体重が1kgも減った!」と喜んだことはありませんでしょうか。
老廃物が出て痩せたと勘違いしている人も多いですが、
痩せたわけではなく、水分が失われて脱水状態になっているのです。
水分補給を行えば、体重はすぐ元に戻ります。

汗の量と成分
炎天下で運動をした場合に汗として失われる水分量は、1時間で1L以上になります。
個人差もありますが、時間が長くなれば、さらに多くの水分が失われます。
そして、汗にはナトリウム(塩分)も含まれます。

通常、汗が皮膚表面に分泌される際、一部のナトリウムは再吸収されています。
しかし、汗の量が多くなるとナトリウムの再吸収が追いつかなくなります。
つまり、汗の量が多いほど、汗中のナトリウム濃度は高くなるのです。
汗をかいたら水分、塩分補給が必須ですが、汗の量が多ければ多いほど、
より多くの塩分を補給しなければいけなくなります。

発汗により失われた水分、塩分の補給が間に合っていない場合には、
脱水が進行し重症化するリスクが高くなります。
十分な水分、塩分補給を行い、これからの夏を乗り切りましょう!