熱中症診療ガイドライン2015

2015年 6月 1日 月曜日

みなさま、こんにちは。
暑い日が続いていますね

昨日の東京都心の最高気温は32.2であり、
5月としては、統計を開始した1876年以降、
最も高い気温だったそうです。
また、5月に東京都心で夏日を記録した日は22日であり、
観測史上最多となったようです。
これから梅雨に入るということを忘れてしまいそうですね。

先日、幕張へエアレースを見に行きましたが、
本当に暑い日で、熱中症になる寸前でした。
これからの季節、水分、塩分補給は必須ですね。

さて、今年の4月13日、日本救急医学会より、
『熱中症診療ガイドライン2015』が公表されました。
http://www.jaam.jp/html/info/2015/pdf/info-20150413.pdf

このガイドラインには、熱中症の基準治療方法
どのような人が熱中症にかかりやすいか等が書かれています。

従来、暑熱による障害は、熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病などと表現されていましたが、
ガイドラインでは「熱中症」として総称するものと定義されています。
また、重症度に応じて、Ⅰ度からⅢ度に分類されています。

熱中症は、体内での熱の産出と放散のバランスが崩れて、
体温が著しく上昇した状態であり、
「暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称」です。

診断基準としては、「暑熱環境に居る、あるいは居た後」の症状として、
めまい、失神(立ちくらみ)、生あくび、大量の発汗、強い口渇感、筋肉痛、
筋肉の硬直(こむら返り)、頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、痙攣、
せん妄、小脳失調、高体温等の症状を呈するものとされています。

それでは、熱中症の予防・治療として、何を飲めばいいでしょうか?
ガイドラインには、下記のように書かれています

「塩分と水分の両者を適切に含んだもの(0.1~0.2%の食塩水)が推奨される。
 現実的には経口補水液が望ましい。」

『経口補水液』
過去にも、このブログで何回か紹介されています。
最近では、ほとんどのドラッグストアで販売されており、年々種類も増えています。

経口補水液とは、脱水状態時に水分と電解質をすばやく補給できるように
ナトリウムとブドウ糖の濃度を調整した飲料です。

熱中症では脱水状態を伴っている可能性が高く、
速やかに水分を補給することが大切です。
そのためにも、やっぱり経口補水液がいちばんなんですね

予防という観点から考えると、スポーツドリンクでよい場合もありますが、
スポーツドリンクの種類によっては塩分量が少ないものもあるため、注意が必要です。
スポーツドリンクを選ぶ際には、ナトリウム量をよく確認することをお勧めします。
ナトリウムとして40~80mg/100mL以上含まれているものが良いですね。

梅雨入り間近で、暑さが和らぐことを期待したいのですが、油断は禁物です。
正しい水分、塩分補給を行い、熱中症に備えましょう

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