夏の疲れ、食べて癒す!秋の準備は食卓から

2025年 8月 20日 水曜日

8月下旬、暑さのピークは過ぎつつも、体には夏の疲れがじわじわと残っています。季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期。そんな時こそ、食事から元気を取り戻して、秋を元気に迎えましょう。

今回は、夏バテを癒し、秋に向けて元気な体を作るためのおすすめの食べ方と食材をご紹介します。

 

◆食べ方のアドバイス

  • 冷たいものの摂りすぎに注意:夏の間に冷たい飲食が続くと、胃腸が弱りがち。温かい汁物や煮物で内臓を温めましょう。
  • 食事のリズムを整える:朝食を抜かず、1日3食を基本に。特に朝食は、エネルギー補給と体温調整に重要です。
  • 旬の食材を取り入れる:季節の食材は、その時期の体に必要な栄養を含んでいます。

 

 

おすすめ食材

 

山芋:胃腸をいたわるネバネバ食材

山芋は、古くから滋養強壮の食材として親しまれてきた、日本の伝統的な健康食材のひとつです。すりおろすと現れる独特の粘りは、体にやさしい栄養素のかたまりです。特に胃腸の調子が気になるときや、食欲が落ちているときに、さらっと食べられるのが魅力です。

選ぶ際は、皮の色がきれいでハリがあり、ずっしりと重みを感じるものを選びましょう。ひげ根の数はなるべく少ない方がアクが強くないとされています。カットされている場合は、切り口が白くみずみずしくて、なるべく太いものを選びましょう。

 

  • アミラーゼやジアスターゼなど:消化促進・栄養吸収の向上

山芋には、アミラーゼやジアスターゼなどの消化酵素が豊富に含まれています。これらの酵素は、炭水化物の主成分であるデンプンを分解し、消化を助ける働きがあります。食べすぎや胃もたれのときでも、山芋なら負担をかけずに栄養を摂ることができ、胃腸をやさしくいたわってくれます。特に夏の疲れが残る秋口には、体を整える一品としておすすめです。

 

  • ビタミンB群、ミネラルなど:滋養強壮・疲労回復に◎

山芋は、ビタミンB群や良質なたんぱく質、カリウム、亜鉛などのミネラルをバランスよく含んでいます。これらの栄養素は、エネルギー代謝を助け、疲労回復や体力維持に役立ちます。漢方では「山薬(さんやく)」と呼ばれ、生命力を養う食材として重宝されてきました。体がだるい、元気が出ないと感じるときに、自然の力でそっと支えてくれる存在です。

 

  • ムチン:粘膜を守るネバネバ成分

山芋の粘りのもとである「ムチン」は、糖とたんぱく質が結合した粘性物質で、胃や腸の粘膜を保護する働きがあります。ムチンは消化吸収をサポートするだけでなく、免疫力の維持にも関与しているとされ、風邪予防や体力回復にも一役買ってくれます。加熱に弱いため、生で食べるとより効果的に摂取できます。

 

  • レジスタントスターチ:腸活を支える新しい注目成分

山芋には、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)も含まれています。これは小腸で消化されずに大腸まで届き、腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を整える働きがあります。便通の改善だけでなく、血糖値の急上昇を抑える効果も期待されており、糖質が気になる方にも嬉しい成分です。冷やすことで増える性質があるため、加熱後に冷やして食べるのもおすすめです。

 

★おすすめの食べ方★

  • すりおろしてとろろご飯に。
  • 千切りにして梅肉やポン酢で和えてさっぱりと。
  • 味噌汁の具にして、消化に優しい一品に。

 

 

② さつまいも:腸を整え、心もほっとする甘さ

秋の味覚として親しまれるさつまいもは、ただ美味しいだけでなく、私たちの体にやさしく寄り添ってくれる栄養が詰まった食材です。特に腸の健康を支える成分が豊富で、日々の食生活に取り入れることで、体の内側から整える力を持っています

選ぶ際は、皮にハリがあり、ずっしりと重みのあるものを。表面に傷や黒ずみがないものが新鮮です。保存は新聞紙に包んで冷暗所に置くと、甘みが増して美味しくなります

  • 食物繊維:腸内環境の味方

さつまいもに豊富に含まれる食物繊維は、腸のぜん動運動を促し、便秘の予防や改善に役立ちます。水溶性と不溶性の両方の食物繊維がバランスよく含まれているため、腸内の老廃物をスムーズに排出し、腸内細菌のバランスを整える効果も期待できます。腸が整うことで、肌の調子が良くなったり、気分が安定したりと、全身への良い影響が期待できます。

 

  • ビタミンC:加熱に強く、免疫力を支える

一般的にビタミンCは熱に弱いとされていますが、さつまいもに含まれるビタミンCは、でんぷんに守られているため加熱しても壊れにくいという特性があります。これにより、焼き芋や蒸し芋でもしっかりとビタミンCを摂取でき、風邪予防や疲労回復、肌のハリを保つためのサポートになります。季節の変わり目に体調を崩しやすい時期にも、さつまいもは心強い味方です

 

  • ヤラピン:さつまいも特有の腸活成分

さつまいもを切ったときに出てくる白い液体、これが「ヤラピン」と呼ばれる成分です。ヤラピンには腸のぜん動運動を助ける働きがあり、食物繊維とともに便通を促進する効果があるとされています。この成分はさつまいも特有で、皮の近くに多く含まれています。

 

★おすすめの食べ方★

  • 蒸してそのまま、自然な甘みを楽しむ。蒸した残りを天ぷらにするのもよし。
  • 小さく切って味噌汁や煮物に。
  • サイコロサイズに切って炊き込みご飯にすると甘さが広がりお子様にもおすすめ。
  • おやつに焼き芋やさつまいもチップスも◎

 

 

まとめ

夏の疲れが残るこの時期、山芋のやさしい粘りとさつまいものほっとする甘さが、体の内側から元気を届けてくれます。胃腸をいたわり、腸内環境を整える力を持つこれらの食材を、毎日の食卓に取り入れて、秋を健やかに迎える準備を始めましょう。

🌞夏の水分補給、ただの水じゃ足りない?~水と電解質の話~

2025年 7月 20日 日曜日

いよいよ夏本番。気温も湿度も高くなり、汗をかく機会が増えてきましたね。
「熱中症予防のため、水やお茶はしっかり飲んでいるからから大丈夫!」と思っていませんか?

実は、水だけでは足りないこともあるのです。




今回は、夏の水分補給に欠かせない「電解質」について、わかりやすくご紹介します。

 

なぜ“水だけ”では足りないの?

汗をかくと、体からは水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質も一緒に失わ

れます。

水分を水だけで大量に摂ると、体液のバランスが崩れ、「低ナトリウム血症」という状態になることも。

これは、体内のナトリウム濃度が下がりすぎて、頭痛・吐き気・けいれんなどの症状を引き起こす可能性がある、心配な状態です。

 

ですので、状況によっては、水だけではなく適度な電解質の摂取も必要となります。

 

■そもそも電解質ってなに?どんな働きがあるの?

 

電解質とは、体内の水分バランスや神経・筋肉の働きを支えるミネラル成分のことです。主なものは以下です。

【電解質】

・ナトリウム:体液バランスの調整、神経伝達に関わる。

・カリウム:筋肉の動き、血圧調整に関わる。

・マグネシウム:エネルギー代謝、筋肉のけいれん予防に関わる。

・カルシウム:骨の健康、神経伝達に関わる。

 

■シーンに応じて、飲み物を選ぶことも大切です!

・水:基本の水分補給として、日常的にこまめに摂ることが大切です。

・スポーツドリンク:水分・電解質補給として、運動後、大量に汗をかいた後にお勧めです。

・経口補水液:水分・電解質補給として、熱中症の初期症状がある時にお勧めです。より素早く水分や電解質が吸収されます。 

・麦茶:カフェインゼロであり、ミネラルが含まれています。食事中や、お子様にも適しています。

※糖分の摂りすぎには注意しましょう!

 

食事からもミネラル補給を!

飲み物だけでなく、食事からも電解質を補うことができます。

たとえば、夏野菜のトマトやきゅうり、またバナナにはカリウムが豊富。

味噌汁や漬物はナトリウム補給に役立ちます(摂りすぎには注意!)。

牛乳、小魚、豆腐にはカルシウムが豊富に含まれ、豆類、ナッツ、海藻にはマグネシウムが含まれます。

高血圧症、腎疾患をお持ちの方は、ミネラル摂取については主治医に相談しましょう。

 

まとめ:夏の水分補給のポイント

・のどが渇く前に、こまめに水分補給

・汗をかいたら、電解質も意識

・食事と飲み物で、バランスよく補給

 

暑い夏を元気に乗り越えるために、正しい水分補給を心がけましょう!

 

美味しいイワシを食べよう!

2025年 6月 20日 金曜日

イワシを普段から召し上がりますか?

イワシというと一年中流通している魚ですが、もしかすると食べる機会は多くないかもしれません。

私も頻繁には食べませんが、この時期に出回る「入梅イワシ」は大好きです。

 

「入梅イワシ」は、梅雨に入る時期に水揚げされるマイワシのことで、特に千葉県銚子沖をはじめとした関東の太平洋沖のマイワシは、この時期が1年の中で最も脂乗りが良いそうです。

 

では、今の時期に美味しいイワシには、どんな栄養があるのでしょうか・・・?

 

  1. オメガ3脂肪酸

「青魚と言えばオメガ3」とすっかりおなじみの栄養素ですが、イワシも例に漏れずオメガ3脂肪酸であるDHAやEPAが豊富に含まれています。

DHAやEPAは血液をサラサラにし、動脈硬化や心疾患の予防に役立つほか、抗炎症作用もあります。

また、DHAは脳の働きを活性化にも関わるとされています。

 

  1. カルシウム

イワシは骨ごと食べられる魚なので、カルシウムを効率よく摂取できます。カルシウムは骨や歯を強くするだけでなく、筋肉や神経の働きをサポートする役割もあります。特に成長期のお子様や骨粗しょう症が気になる方におすすめです。

 

  1. ビタミンD

イワシにはビタミンDも豊富に含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。また、免疫力を高める働きもあります。ビタミンDは紫外線を浴びることで皮膚から合成されますが、日中あまり外に出ない方やしっかりと紫外線対策をしている方には特に食べ物から積極的に摂取したい栄養素です。

 

脂がのって美味しいイワシ、食べ方はお刺身など生で食べることが一番おすすめです!

EPA・DHAは時間が経つにつれ、また調理工程を経ることで酸化しやすく、徐々に失われていきます。新鮮なうちに召し上がることが美味しく、栄養をより無駄なく摂取できるコツです。

酸化を防ぐためにビタミンCやビタミンEが役立つので、柑橘を添えたり、お酒を飲みながらゆっくり味わいたい時にはカルパッチョやマリネが良いかもしれません。

 

さて、突然ですが6/4~6/10は日本歯科医師会等が提唱する
「歯と口の健康週間」でした。

 

カルシウムやビタミンDは歯の健康には言わずもがな、オメガ3脂肪酸においても「歯周病患者は歯周病がない健康な方と比べて血清オメガ3脂肪酸の濃度が低い」という報告があるようです。

 

 

特に美味しくて栄養豊富なこの時期のイワシを食べて、食べ物からも歯の健康を意識してみませんか?

 

 

 

 

 

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