9月は『防災月間』いざという時に備えましょう

2025年 9月 20日 土曜日

今年の夏は連日の猛暑続きでしたね。

まだまだ残暑が厳しい時期ですが、体調に気を付けて頑張っていきましょう。

 

◆9月は防災月間

ところで、9月は防災月間というのをご存知でしょうか。なぜ9月が防災月間かというと、

  • 過去に起こった災害(関東大震災や伊勢湾台風の発生月)
  • 二百十日(にひゃくとおか)と言って立春から210日目にあたる二百十日は、古くから台風や天候の崩れが多い厄日とされていて、現在の暦では9月1日前後にあたる。

そのようなことから、この時期に災害への意識を促す意味合いで指定されました。

災害が発生すると、スーパーマーケットやコンビニでは食べ物が品薄になり、購入しにくくなります。電気・水道・ガスといったライフラインも断絶されてしまうと普段通りの生活が難しくなってしまいます。

地震や台風など自然災害はいつ起こるかわかりません。だからこそ、日頃からしっかりと準備しておくことが大切です。

その中でも、食料の確保はとても重要な部分を占めます。

 

何を準備する?

まず思い浮かぶのは、「水」ではないでしょうか。

ライフラインの断絶も想定されるため、水は必ずストックしておきましょう。

水は、飲み水以外にも料理や手洗い、トイレを流す時にも使用できます。

保存水と呼ばれるミネラルウォーターは、賞味期限が5~10年と長く備蓄するには適しています。

水以外にも普段飲んでいるお茶などあれば一緒に常備しておくことをおすすめします。

 

どのくらいの量が必要?

備蓄する水の量は、飲料水だと1人1日3L、最低3日分必要と言われています。

7日程度確保できると理想的です。

 

 

食料の確保

水の次は、食料の確保です。

過去の災害の事例では、ライフラインの復旧まで1週間かかるケースが多かったようです。

食材の入荷が困難になるため、家庭での非常食の備蓄が重要です。

非常食も水と同じく最低でも3日分、理想としては1週間程度の量を備蓄しておく必要があるといわれています。

 

非常食とは?

非常食と聞いて、乾パンなどをイメージする方も多いのではないでしょうか。

避難袋に入れて持ち運ぶものや家に備蓄しておくものなど種類も様々です。開けるだけですぐに食べられる乾パンやビスケットのようなものから、調理が簡単で美味しく食べられる非常食が数多く販売されています。

ここで、代表的な非常食をご紹介します。

  • アルファ化米

最近よく見かけることも多いかもしれませんがどのようなものかご存知でしょうか。

アルファ化米は、水があれば、食べることができます。

簡単にいうと、炊きたてのご飯を急速に乾燥させたもので、水で戻せて食べられます。

お米に含まれるデンプンは、生米のままでは「ベータ(β)デンプン」と呼ばれ、消化されづらくまずい状態です。

炊飯し水分が含まれると、米がアルファ化し「アルファ(α)デンプン」になり味も美味しくなります。

この状態で急速乾燥させると、お米はアルファ化した状態で保たれ、お水かお湯を入れるだけで炊飯したお米の状態に戻ります。

最近は、チャーハンや炊き込みご飯などバリエーションも豊富です。

水分がないため、長期保存が可能で非常食にも備蓄食料にも適しています。

 

非常食として何を準備する?

非常食を一から揃えるのは大変です。

実は、防災用の非常用として販売されているものだけが非常食になるのでなく、身近な食品(日常食品)も非常食になります。

缶詰、レトルト食品、インスタント食品、魚肉ソーセージ、ドライフルーツ、ナッツ類など普段から食べ慣れているものを少し多めに揃えておくといざという時に便利です。

そして、おいしく食べられることは心身の安定にもつながります。

ただでさえストレスにさらされる環境下なので、普段食べ慣れているものがあれば、ほっとした気持ちにもなりますよね。

チョコレートなどのお菓子もあるとほっとひと息つくことができるので、他の食材と一緒に備蓄しておくのがおすすめです。

※食料の他に、熱源の確保として、カセットコンロとカセットガスボンベがあるとさらに生活環境がアップします。調理はもちろんのこと、冬場は暖をとることもできます。

 

どのように揃える?

災害が起こると手軽にエネルギーを補給できるおにぎりやパン、カップ麺など炭水化物中心の食生活になりがちです。

肉や魚、野菜などが不足傾向になるため、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維の不足につながります。

ビタミンやミネラル、食物繊維不足は、便秘や口内炎を引き起こす可能性があります。

たんぱく質が不足すると疲労感やむくみに繋がります。

そこで、栄養バランスを意識して備蓄食品を準備するよう心掛けましょう。

 

揃え方のポイント

「必需品」「主食」「主菜」「副菜その他」の4つのカテゴリを意識して揃えましょう。

おすすめの備蓄食品

「必需品」:水

「主食」:エネルギー源として糖質・脂質

→米、パン、乾麺、シリアル、餅、ビスケットなど

「主菜」:血液や筋肉のもとになるたんぱく質

→肉(焼き鳥、コンビーフなど)、魚(鯖、ツナなど)の缶詰、レトルト食品(牛丼の素、カレー、中華丼など)

常温での保存可能な豆腐(充填豆腐)や牛乳(ロングライフ牛乳)

「副菜その他」:からだの調子を整えるビタミン・ミネラル・食物繊維

→野菜ジュース、ドライフルーツ、缶詰(果物や野菜)、日持ちする野菜(玉ねぎ、かぼちゃ、じゃがいもなど)

 

手軽に始められる備蓄方法として、「ローリングストック」という方法があります。

 

普段食べる食品を少し多めに購入して、賞味期限の古いものから消費していき、消費した分を買い足す考え方です。

 

 

 

 

この方法を行うことで、一定量の食品が常備されている状態を保つことができます。

災害はいつ起こるかわかりません。

今回、自分自身で色々と調べてみて、我が家の備蓄について考え直すきっかけになりました。

皆さんもいざという時に役立つように今から意識してできるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

夏の疲れ、食べて癒す!秋の準備は食卓から

2025年 8月 20日 水曜日

〔訂正:2025年9月17日更新〕
本ブログにおいて、 山芋にはムチンが含まれている旨説明しておりましたが、
山芋にムチンは含まれておりません。
誤った記述がございましたので、該当部分を削除の上、ここに訂正いたします。

 

8月下旬、暑さのピークは過ぎつつも、体には夏の疲れがじわじわと残っています。季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期。そんな時こそ、食事から元気を取り戻して、秋を元気に迎えましょう。

今回は、夏バテを癒し、秋に向けて元気な体を作るためのおすすめの食べ方と食材をご紹介します。

 

◆食べ方のアドバイス

  • 冷たいものの摂りすぎに注意:夏の間に冷たい飲食が続くと、胃腸が弱りがち。温かい汁物や煮物で内臓を温めましょう。
  • 食事のリズムを整える:朝食を抜かず、1日3食を基本に。特に朝食は、エネルギー補給と体温調整に重要です。
  • 旬の食材を取り入れる:季節の食材は、その時期の体に必要な栄養を含んでいます。

 

 

おすすめ食材

 

山芋:胃腸をいたわるネバネバ食材

山芋は、古くから滋養強壮の食材として親しまれてきた、日本の伝統的な健康食材のひとつです。すりおろすと現れる独特の粘りは、体にやさしい栄養素のかたまりです。特に胃腸の調子が気になるときや、食欲が落ちているときに、さらっと食べられるのが魅力です。

選ぶ際は、皮の色がきれいでハリがあり、ずっしりと重みを感じるものを選びましょう。ひげ根の数はなるべく少ない方がアクが強くないとされています。カットされている場合は、切り口が白くみずみずしくて、なるべく太いものを選びましょう。

 

  • アミラーゼやジアスターゼなど:消化促進・栄養吸収の向上

山芋には、アミラーゼやジアスターゼなどの消化酵素が豊富に含まれています。これらの酵素は、炭水化物の主成分であるデンプンを分解し、消化を助ける働きがあります。食べすぎや胃もたれのときでも、山芋なら負担をかけずに栄養を摂ることができ、胃腸をやさしくいたわってくれます。特に夏の疲れが残る秋口には、体を整える一品としておすすめです。

 

  • ビタミンB群、ミネラルなど:滋養強壮・疲労回復に◎

山芋は、ビタミンB群や良質なたんぱく質、カリウム、亜鉛などのミネラルをバランスよく含んでいます。これらの栄養素は、エネルギー代謝を助け、疲労回復や体力維持に役立ちます。漢方では「山薬(さんやく)」と呼ばれ、生命力を養う食材として重宝されてきました。体がだるい、元気が出ないと感じるときに、自然の力でそっと支えてくれる存在です。

 

  • レジスタントスターチ:腸活を支える新しい注目成分

山芋には、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)も含まれています。これは小腸で消化されずに大腸まで届き、腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を整える働きがあります。便通の改善だけでなく、血糖値の急上昇を抑える効果も期待されており、糖質が気になる方にも嬉しい成分です。冷やすことで増える性質があるため、加熱後に冷やして食べるのもおすすめです。

 

★おすすめの食べ方★

  • すりおろしてとろろご飯に。
  • 千切りにして梅肉やポン酢で和えてさっぱりと。
  • 味噌汁の具にして、消化に優しい一品に。

 

 

② さつまいも:腸を整え、心もほっとする甘さ

秋の味覚として親しまれるさつまいもは、ただ美味しいだけでなく、私たちの体にやさしく寄り添ってくれる栄養が詰まった食材です。特に腸の健康を支える成分が豊富で、日々の食生活に取り入れることで、体の内側から整える力を持っています

選ぶ際は、皮にハリがあり、ずっしりと重みのあるものを。表面に傷や黒ずみがないものが新鮮です。保存は新聞紙に包んで冷暗所に置くと、甘みが増して美味しくなります

  • 食物繊維:腸内環境の味方

さつまいもに豊富に含まれる食物繊維は、腸のぜん動運動を促し、便秘の予防や改善に役立ちます。水溶性と不溶性の両方の食物繊維がバランスよく含まれているため、腸内の老廃物をスムーズに排出し、腸内細菌のバランスを整える効果も期待できます。腸が整うことで、肌の調子が良くなったり、気分が安定したりと、全身への良い影響が期待できます。

 

  • ビタミンC:加熱に強く、免疫力を支える

一般的にビタミンCは熱に弱いとされていますが、さつまいもに含まれるビタミンCは、でんぷんに守られているため加熱しても壊れにくいという特性があります。これにより、焼き芋や蒸し芋でもしっかりとビタミンCを摂取でき、風邪予防や疲労回復、肌のハリを保つためのサポートになります。季節の変わり目に体調を崩しやすい時期にも、さつまいもは心強い味方です

 

  • ヤラピン:さつまいも特有の腸活成分

さつまいもを切ったときに出てくる白い液体、これが「ヤラピン」と呼ばれる成分です。ヤラピンには腸のぜん動運動を助ける働きがあり、食物繊維とともに便通を促進する効果があるとされています。この成分はさつまいも特有で、皮の近くに多く含まれています。

 

★おすすめの食べ方★

  • 蒸してそのまま、自然な甘みを楽しむ。蒸した残りを天ぷらにするのもよし。
  • 小さく切って味噌汁や煮物に。
  • サイコロサイズに切って炊き込みご飯にすると甘さが広がりお子様にもおすすめ。
  • おやつに焼き芋やさつまいもチップスも◎

 

 

まとめ

夏の疲れが残るこの時期、山芋のやさしい粘りとさつまいものほっとする甘さが、体の内側から元気を届けてくれます。胃腸をいたわり、腸内環境を整える力を持つこれらの食材を、毎日の食卓に取り入れて、秋を健やかに迎える準備を始めましょう。

🌞夏の水分補給、ただの水じゃ足りない?~水と電解質の話~

2025年 7月 20日 日曜日

いよいよ夏本番。気温も湿度も高くなり、汗をかく機会が増えてきましたね。
「熱中症予防のため、水やお茶はしっかり飲んでいるからから大丈夫!」と思っていませんか?

実は、水だけでは足りないこともあるのです。




今回は、夏の水分補給に欠かせない「電解質」について、わかりやすくご紹介します。

 

なぜ“水だけ”では足りないの?

汗をかくと、体からは水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質も一緒に失わ

れます。

水分を水だけで大量に摂ると、体液のバランスが崩れ、「低ナトリウム血症」という状態になることも。

これは、体内のナトリウム濃度が下がりすぎて、頭痛・吐き気・けいれんなどの症状を引き起こす可能性がある、心配な状態です。

 

ですので、状況によっては、水だけではなく適度な電解質の摂取も必要となります。

 

■そもそも電解質ってなに?どんな働きがあるの?

 

電解質とは、体内の水分バランスや神経・筋肉の働きを支えるミネラル成分のことです。主なものは以下です。

【電解質】

・ナトリウム:体液バランスの調整、神経伝達に関わる。

・カリウム:筋肉の動き、血圧調整に関わる。

・マグネシウム:エネルギー代謝、筋肉のけいれん予防に関わる。

・カルシウム:骨の健康、神経伝達に関わる。

 

■シーンに応じて、飲み物を選ぶことも大切です!

・水:基本の水分補給として、日常的にこまめに摂ることが大切です。

・スポーツドリンク:水分・電解質補給として、運動後、大量に汗をかいた後にお勧めです。

・経口補水液:水分・電解質補給として、熱中症の初期症状がある時にお勧めです。より素早く水分や電解質が吸収されます。 

・麦茶:カフェインゼロであり、ミネラルが含まれています。食事中や、お子様にも適しています。

※糖分の摂りすぎには注意しましょう!

 

食事からもミネラル補給を!

飲み物だけでなく、食事からも電解質を補うことができます。

たとえば、夏野菜のトマトやきゅうり、またバナナにはカリウムが豊富。

味噌汁や漬物はナトリウム補給に役立ちます(摂りすぎには注意!)。

牛乳、小魚、豆腐にはカルシウムが豊富に含まれ、豆類、ナッツ、海藻にはマグネシウムが含まれます。

高血圧症、腎疾患をお持ちの方は、ミネラル摂取については主治医に相談しましょう。

 

まとめ:夏の水分補給のポイント

・のどが渇く前に、こまめに水分補給

・汗をかいたら、電解質も意識

・食事と飲み物で、バランスよく補給

 

暑い夏を元気に乗り越えるために、正しい水分補給を心がけましょう!