食と地球環境について

2024年 8月 20日 火曜日

暑さがピークを過ぎ、秋の気配を感じられる季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
パリ2024オリンピックが閉会し、8月28日からパラリンピックが開催されますね。

パリオリンピックでは、既存の施設利用や、競技会場にペットボトルの持ち込みを禁止するなど、地球環境問題に配慮した大会が話題となりました。

身近な食卓の中でも、地球環境を守るために何か取り組めることはないか・・・

今回は食と環境の関係について考えてみました💡

 

 

■日本のフード・マイレージの現状

突然ですが、“フード・マイレージ”という言葉を聞いたことはありますか?

フード・マイレージは、「食料の輸送量(t)」に「輸送距離(km)」を掛け合わせた指標のことで、食料の輸送に伴う環境負荷を示します。フード・マイレージが大きいほど、輸送に多くのエネルギーが使われるため、環境負荷が高くなります。

日本は食料自給率が低く、多くの食料を輸入に頼っています。また島国であるため、海外から食料を輸入する際に、どうしても輸送距離が長くなってしまいます。そのため、1人当たりのフード・マイレージが他国に比べて大きいのが現状です。

(画像:環境省 「サステナブルで健康な食生活の提案」)

 

■“地産地消”と“旬産旬消”

フード・マイレージを意識し、国産、地元で生産された食品を食べることは、環境負荷を低減させることにつながります。買い物で食品を選ぶ際には、パッケージの生産地に注目し、“地産地消”を意識してみましょう!

また、暖房に燃料を使うハウス栽培よりも、設備を使用しない露地栽培された農作物を選択することでも、エネルギーの抑制に貢献できます。地産地消とともに、旬の時期に消費する“旬産旬消”も心がけてみてはいかがでしょうか。

 

 

■食品ロスが環境負荷に・・・

環境省によると、日本の食品ロスは年間約472万トン(令和4年度)と推計され、まだ食べられる食品が大量に廃棄されています。食品ロスには、食品製造業・卸業・小売業・外食産業などの事業活動に伴って発生する“事業系食品ロス”と、各家庭から発生する“家庭系食品ロス”の2種類あり、家庭系食品ロスはほぼ半分を占めます。日本人1人当たりに換算すると、毎日おにぎり1個分(約103g)の食べ物を捨てていることになるのです!

食品ロスは、食べ物が無駄になるだけでなく、環境悪化にもつながります。

余った食べ物は、可燃ごみとして処分されますが、水分を含む食品は、運搬や焼却の際に二酸化炭素を排出します。また、焼却後の灰の埋め立ても環境に負荷がかかってしまいます。

現在日本では、2030年度の日本の事業系食品ロスと家庭系食品ロスをそれぞれ2000年度と比べて半減させることを目標に掲げ、様々な取り組みを進めています。

目標を達成するためには、1人1人が行動に移すことが大切です!

食品ロス削減のために、日々生活の中でできること

● すぐに食べる食材は、賞味期限や消費期限の長い商品を選ぶのではなく、陳列順に購入する

● 冷蔵庫の中身を確認してから買い物に行く

● 残っている食材から使い切る

● 外食時には食べきれる量を注文する

● クリスマス、お正月、節分などイベント時には、計画的に予約購入をする

 

すでに取り組まれていることはありましたでしょうか?

地球環境を考えながら、食事を楽しみましょう!

夏バテを防ぐための食事と対策

2024年 7月 20日 土曜日

今年も暑い夏がやってきました。
7月は気温が上がり、暑さからくる疲れや食欲不振に悩まされる方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

今回は、そんな夏バテを防ぐための食事と対策についてご紹介します。

 

①夏バテとは?

夏バテとは、暑さや湿度の高さが原因で体調を崩す状態のことを言います。

主な症状には、疲れやすい、食欲がない、倦怠感、胃のもたれ、頭痛などがあります。

これらの症状を軽減するためには、栄養バランスの取れた食事が不可欠です。

 

②夏バテ対策に重要な栄養素

  • ビタミンB1
    糖質をエネルギーに変換するために必要な栄養素で、疲労回復に役立ちます。
    豚肉、うなぎ、玄米などに多く含まれています。

 

 

  • ビタミンB2
    脂質をエネルギーに変換する働きがあります。
    レバー、牛乳、納豆などに多く含まれています。

 

 

  • ビタミンC
    抗酸化作用があり、体の免疫力を高めます。
    キウイ、ピーマン、ブロッコリーなどが豊富です。

 

  • ナトリウム
    体内の水分バランスを調整します。
    汗とともに失われやすく、不足するとだるさを感じやすくなります。

 

 

  • カリウム
    体内の水分バランスを調整し、むくみを防ぎます。ナトリウムと同様、汗とともに失われやすいです。
    バナナ、じゃがいも、枝豆、切り干し大根などが良い供給源です。

 

③夏バテ予防におすすめの簡単レシピ

~豚肉と茄子のスタミナそうめん~

にんにくとしょうがの香りが食欲をそそります!
また、にんにくに含まれるアリシンという栄養素が、豚肉に含まれるビタミンB1の吸収率を高めます。

 

 

◆材料(1人分)

 

◆作り方

  1. なすはひと口大の半月切りに、薬味は細かく刻む。

  2. フライパンにごま油を熱し、おろしにんにくとおろししょうがを入れ、香りが立ったら豚小間肉を加えて中火で炒める。

  3. 肉の色が半分白っぽくなったら、なすを加え、さらに炒める。

  4. なすに油がまわったら、酒を加えて炒める。

  5. なすがしんなりしてきたら、醤油、みりんを加えて炒め、汁気がなくなったら器に取り出す。

  6. そうめんを表示通りに茹で、冷水で洗い、水気を切って器に盛りつける。

  7. 5の具材をそうめんの上に盛りつけ、麺つゆと水を合わせたかけつゆをかけ、薬味といりごまを散らして完成!

 

 

④水分補給の重要性

 

夏場は特に汗をかきやすく、水分不足になりがちです。少なくとも、1日あたり1.5ℓの水分をこまめに摂取するように心がけましょう。

水分補給には、スポーツドリンク麦茶がおすすめです。
また、カフェインやアルコールを含む飲み物には利尿作用があり、水分の排出を促すため、飲み過ぎには注意しましょう。

 

 

⑤生活習慣の工夫

食事以外にも、以下の生活習慣を取り入れることで夏バテを予防できます。

  • 起床、就寝時間を決め、規則正しい生活リズムを保つ。
  • 軽いストレッチやウォーキングなど、適度な運動を行う。
    (室内や涼しい時間帯で行うようにしましょう。)
  • エアコンで室温24~27℃に保ち、湿度は70%以下を目安に調整する。

 

暑い夏も元気に過ごすために、バランスの良い食事と生活習慣の工夫を意識してみましょう!

食中毒予防の3原則

2024年 6月 20日 木曜日

食中毒の原因には、細菌、ウイルス、自然毒、寄生虫などがありますが、梅雨の時期は、特に細菌による食中毒に注意が必要です。

 

食べ物に細菌が付着し、食品中で増え、体内に侵入することによって、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの食中毒の症状が発生します。

 

食中毒予防の3原則は、細菌を「つけない、増やさない、やっつける」です。

3原則を実践し、食中毒を予防していきましょう!

 

 

①細菌をつけない

掃除やトイレの後、鼻をかんだ後やスマートフォンを触った後など、日常生活では手に細菌が付着しやすい場面が多くあります。

細菌をつけないためには石鹸やハンドソープを用いた手洗いを習慣化することが重要です。手のひらや甲だけでなく、指と指の間、爪の間、手首などもしっかりと洗いましょう。

 

その他に、食中毒菌をつけないための対策として、以下のポイントがあります。

 

ポイント

・生の肉や魚が入っている容器は、ポリ袋に入れ、肉汁などが他の食品に付着しないようにする。

・生野菜や果物はしっかり洗う。

・生の肉や魚を切った後、続けて野菜や果物など生で食べる食品や調理済みの食品を切ることはしない(食品ごとに包丁やまな板を分けて使用する、または熱湯や塩素系漂白剤で消毒した後に使用すると良い)。

 

 

②細菌を増やさない

細菌は時間とともに増殖します。また、温度20℃~50℃、湿度75%以上で増殖しやすくなります。

細菌を増やさないために、以下のポイントを参考に食品を保存するようにしましょう。

ポイント

・スーパーなどで購入した食材は速やかに持ち帰り、冷蔵庫、冷凍庫に入れる。

・調理後の食品は、室温に長時間放置せず、すぐに食べる。

・冷凍品の解凍は、電子レンジを使用するか、流水で短時間に行う。

・作り置きをした料理を保存する場合は粗熱をとり、10℃以下で保存する。また、カレーやシチューなど大鍋で作った料理を保存する場合は、短時間で温度が下がるように小分けにする。

 

 

③細菌をやっつける

ほとんどの細菌は加熱によって死滅します。加熱や消毒を行うことで、食品に存在するほとんどの細菌を除去または死滅させることができます。

ポイント

作り置きをした料理や、お弁当、テイクアウト料理を再加熱して食べる時は、75℃を目安に、中心まで十分加熱する。味噌汁やスープなどは、沸騰するまで加熱する。

・調理器具は、使用後定期的に熱湯や塩素系漂白剤で消毒をする。

                              

 

買い物や調理、食事の場面ごとに、食中毒予防のための3原則を実践してみてください!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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