非常食を備える

2024年 5月 20日 月曜日

近頃、防災対策への関心が高まっているのではないでしょうか。

防災対策のひとつに、非常食の備えが思い浮かぶかと思います。

ライフラインが停止した場合、復旧までに、電気は約1週間、水道は1~3週間、ガスは2~5週間程度かかると言われています。また、物流機能の停止によって、スーパーで食品を手に入れることが困難になることも想定されます。

 

農林水産省の「災害時にそなえる食品ストックガイド」では、各家庭で最低3日分~1週間分の食料備蓄が望ましいとされています。

 

 

今回は、非常食についてお伝えしたいと思います!

 

  • バリエーション豊かな非常食で、ローリングストック

    最近では非常食のバリエーションが広がり、おいしく日常的に使いやすい食品も出回っています。
    非常食の多くは賞味期限が長く設定されていますが、うっかり賞味期限を切らしてしまったということはないでしょうか。また、備蓄のためのスペースが無い、お金がかかりそうと思って、災害食の備えをつい先延ばしにしてしまうということはありませんか?
    ローリングストック(循環備蓄)という方法を取り入れることで、そのようなお悩みも解消できるかもしれません。

ローリングストックとは、普段から少し多めにレトルト食品や缶詰などをストックしておき、日常生活で消費することです。使った分は買い足し、一定量を保ちながら、消費と購入を繰り返し、賞味期限が切れる前に非常食を循環させることができます。

 

  • 災害時の食事は、栄養バランスが偏りやすい

    災害時、まずはエネルギーの摂取量を確保することが優先されます。そのため、支援物資はおにぎりやパンなどの炭水化物が多くなり、たんぱく質や、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素が不足しやすくなります。

    たんぱく質は、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品に多く含まれ、筋肉や皮膚、免疫物質を構成する栄養素です。不足すると、筋肉量の低下や、免疫機能の低下を引き起こす可能性があります。

    たんぱく質を補給するための非常食として、ツナ、サバ、焼き鳥、大豆の水煮などの缶詰を備蓄しておくと良いでしょう。



    ビタミン・ミネラル・食物繊維は、野菜・きのこ・海藻類に多く含まれ、これらの栄養素が不足すると免疫機能の低下や、体の不調が出やすくなります。
    水で戻せる乾燥わかめや、フリーズドライ野菜、レトルトの野菜スープ、野菜ジュースなども備蓄しておくと良いでしょう。
    また、玄米や麦ごはんは、白米に比べてビタミンB群、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。玄米や麦のパックごはんも市販されているため、非常食としてもおすすめです。

 

  • カセットコンロ・ガスボンベを用意しておくと、災害時の調理の幅が広がる


    冬の時期に、カセットコンロを使用して鍋物を楽しむ、という方も多いのではないでしょうか。災害時にガス・電気が止まってしまった時にも、カセットコンロが役立ちます。


    カセットコンロでお湯を沸かし、耐熱性のポリ袋に食材を入れ、袋のまま湯煎することで加熱調理が可能です。さらに、水も汚れないので再利用できます。ご家庭にカセットコンロを1台用意しておくと、災害時にも温かい食事がとれます。

    なお、カセットボンベの使用期限は約7年です。定期的に使用期限を確認するようにしましょう。


  • 大切な水の備蓄


    東京都水道局の調査によると、家庭における1人が1日に使う水の量は、平均221ℓ程度と言われます。飲料水の備蓄は、最低でも1人1日3ℓ×3日分は用意しておきたいものです。

    水道水を飲用水として備蓄する場合は、清潔なペットボトルなどに、口元いっぱいまで水を入れ、しっかり蓋を閉めて直射日光を避けて保存しましょう。塩素による消毒効果で3日程度は飲用できます。


    保存期限が長く設定されている「保存水」を購入しておく方法もおすすめです。
    2ℓのペットボトルと、パウチ状や500㎖のペットボトルなど持ち運びやすい形状を、併せて用意しておくと良いでしょう。

    もちろん飲用水とは別に、洗濯やトイレなどで使用する生活用水の備蓄も必要です。生活用水は、お風呂の水をためておく方法をおすすめします。

 

また、日ごろから近所の災害時給水拠点場所を確認しておくことも大切です!

ここまでお読みいたきありがとうございました。

初鰹を味わいましょう!

2024年 4月 20日 土曜日

スーパーの鮮魚コーナーで、初鰹をよく見かけるようになりました!

皆さん、鰹はお好きですか?

ご存知の通り、鰹は漁獲時期によって“初鰹”、“戻り鰹”と呼び方が変わり、年に2回旬を迎えます。

初鰹は、春から初夏にかけて、まさに今の時期が旬です。戻り鰹は秋に旬を迎えます。
漁獲される時期が変わると、味や栄養価にも違いが出てきます。

 

 

今回は、そんな鰹についてお伝えしたいと思います。

 

初鰹と戻り鰹の違い

鰹はサバ科の一種で、一生休まず泳ぎ続ける回遊魚です。初鰹は、春先にいわしを追いながら黒潮に乗って北上してきます。
この時期の鰹は成長途中で、猛烈な速度で泳ぎ回る若い鰹で、脂肪が少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。
反対に、戻り鰹は餌をたっぷりと食べ丸々と太り、秋に産卵のために温かい海へ向かって南下します。初鰹の約10倍の脂肪を含んでおり、もちっとした食間で濃厚な味わいが特徴です。

鰹の栄養価

鰹は魚の中でも高たんぱく質で、またビタミンB群、ビタミンD、鉄分も多く含まれます。ビタミンB群の中でも特にナイアシンの含有量が多く、鰹の切り身1食分(約80g)で、成人が1日に必要とするナイアシンをほぼカバーします。ナイアシンは食品から摂取した糖質や脂質をエネルギーに変えるときに必要な栄養素で、アルコールの分解もサポートしてくれます。

また鰹の脂肪には、動脈硬化、脂質異常の予防効果があると言われる、EPA・DHAが多く含まれます。

スーパーで鰹を選ぶときのポイント

切り身よりも、空気に触れている面積が少ない柵で購入するのがおすすめです!
皮と身の間に脂があるものを選ぶと、より鰹のうま味を味わえます。

鮮度が落ちると、血合いが茶色っぽいくすんだ色に変化し、切り口の表面が虹色の様に光って見えます。
身が鮮やかな赤・ピンク色のものを選びましょう。

また、保存の温度管理が不適切だと、食中毒を引き起こすリスクのあるヒスタミンという物質が増殖する可能性があります。
ヒスタミンは加熱しても除去できないため、購入後は冷蔵庫で保管し、新鮮なうちに食べきりましょう。

 

おいしく、効率よく栄養が摂れる、おすすめの食べ方

揚げ物やグリル調理により鰹の脂が流出してしまいます。鰹に含まれるEPA・DHAを効率よく摂取するには、生や汁ごと摂取するのがおすすめです。


さらに、鰹に多く含まれる鉄分は、胃酸が分泌されると吸収されやすくなります。鰹のたたきに、柑橘類のような酸味がある食品を添えて食べるのも良いですね。

 

 

 

ぜひ今日のおかずの一品に、栄養豊富な鰹を取り入れてみてはいかがでしょうか😊

免疫力アップ~睡眠と食生活 編~

2024年 3月 20日 水曜日

春の便りが聞こえる今日この頃…なぜか心が浮き立つ季節。
春の香りと素敵な出会いの予感が胸いっぱいに広がりますよね🌸

しかし…季節の変わり目や新生活は体調を崩しやすいものです💦

 

そこで!

先月は、免疫力アップのための食事のポイントについてお話しましたが…
今月は、睡眠と食生活を見直して自律神経の乱れを整え、免疫力アップを目指していきましょう!!

 

◆睡眠

 

早起き早寝・・・・・

『健康のために早寝早起きをして生活リズムを整えよう!』とは言うものの、「早寝しよう!」と眠くもないのに布団に入っても、なかなか眠りにつけませんよね。

それは、人間の身体が朝起きて太陽の光を浴びてから、約15時間前後で眠くなるようにできているからです。そして、私たちの大脳は15時間連続で運転すると酒気帯び運転と同じくらい機能が低下するといわれています。
ですから、朝だいたい決まった時間に目覚め、朝日を浴びて体内時計をリセットすると、自然と早寝できるようになり、自律神経も整うようになります。ぜひ、早起き早寝・・・・・を実践してみてください!

【年齢によって睡眠が変化?!】

「若い時ほど眠れなくなったな~」という話を聞きますが、実は加齢に伴い、必要とする睡眠時間が少なくなります。また、加齢に伴い、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが前倒しになることもわかっています。

理想的な睡眠時間は人それぞれであり、季節や加齢による変化など個人差があります。朝起きて熟睡感があり、昼間に支障なく活動できれば良い睡眠がとれていることになります。


つまり、睡眠をきちんととることができたかどうかは日中しっかり覚醒して過ごせるかが目安となります。睡眠時間にこだわり過ぎると、かえって睡眠が浅くなったり、不眠に陥ることが多くなったりするので、注意してください。

 

 

◆食生活

 

① 朝起きて太陽の光を浴びましょう!

 

私たちの生体リズムは1日約25時間です。時計も光もないところで生活していると、毎日約1時間ずつ夜更かしになっていきます。

しかし、朝起きてから太陽の光を浴びると、脳の体内時計がリセットされ、神経伝達物質である「セロトニン」の分泌が活性化されます。「セロトニン」が昼間、十分に分泌されていれば、夜に眠気を誘う作用のある「メラトニン」の分泌も促進されてよく眠ることができます

 

② きちんと朝食を食べましょう!

朝食は単に栄養を補給するだけでなく、内臓の働きのリズムを整え、エネルギー代謝を活発にします。

また、①で記述した「セロトニン」を昼間、十分に分泌させるには、体内では生成できない必須アミノ酸である「トリプトファン」を食事から摂取する必要があります。そして、トリプトファンからメラトニンに合成されるまで時間がかかるので、朝しっかりとトリプトファンを摂取し、寝る前のメラトニンを蓄えましょう。トリプトファンは、炭水化物やビタミンB6と一緒に摂ることで脳内に取り込まれやすくなります。

※補足※

トリプトファンやビタミンB6は肉類や魚類に多く含まれます。

すなわち、特に朝食は簡単に済ませることなく、バランス良く、しっかり摂るよう心掛けてください!

 

③ 就寝前の食事に気を付けて!

食事をとった後は、消化のために胃腸が活発に働き、眠りの質が下がります。また、毎日遅い時間に食事をしていると、その時間に空腹を感じるようになり、体内時計が乱れ、眠りづらくなってしまいます。

 

質の良い睡眠を得るには、就寝の3時間前までに食事をすませましょう。また、コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲み物には脳を刺激し、目を覚ます働きがあります。この働きは摂取後、30 分くらいで効き始め、 4~5 時間ほど続きます。敏感な方は、就寝の 5~6 時間前から控えた方がよいでしょう。  

そして、晩酌は「寝酒」と言われるように寝つきを良くしますが、明け方の眠りが浅くなり、睡眠の質が低下しやすいと言われています。晩酌をされる方は適量を就寝の2~3時間前までにしましょう。                                                                          

 

 

ぜひ、食生活を見直して、体調を万全にし、春を謳歌してくださいね!

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