妊娠と葉酸について
2018年 5月 22日 火曜日
5月に入り、早くも日中は汗ばむ陽気になってきましたね。
急な気温の上昇で起こりやすい脱水や熱中症などの体調管理にも気をつけたいところですね。
さて、今回のテーマは、「妊娠と葉酸について」です。
最近、よくメディアなどで目や耳にする「葉酸」ですが、ビタミン?ミネラル?どんな働きをする栄養素なの?身体にとってどんな良い働きをするの?などと葉酸について詳しく知らない方のために、ぜひ紹介したいと思います。
葉酸について
元気な赤ちゃんを産むために、妊娠中のお母さんがとらなければならない栄養素は沢山あります。胎児の身体をつくるタンパク質、血液をつくる鉄。骨や歯をつくるカルシウム・・・などなど。それに加え、最近、胎児の脳や脊髄(中枢神経)の発達に欠かせない栄養素として注目されているのが、ビタミンB群の一種である「葉酸」です。
葉酸ってどんなもの?
葉酸の「葉」は、緑を連想させます。それもそのはず、葉酸はほうれん草などの葉菜に多く含まれる水溶性のビタミンの一種です。
1941年にほうれん草から抽出され、「葉酸」と名づけられました。
葉酸の働きとは?
葉酸の働きは主に2つあります。
1つ目は、細胞が新しくつくられる場に不可欠で、子どもから大人まで私たちが毎日食事からとるべき必須栄養素の一つです。
赤ちゃんの脳と脊髄の原型は妊娠後、6週目までにできるため、特に妊娠前1ヶ月から妊娠初期3ヶ月までは、積極的に摂る必要があるといわれています。不足すると「神経管閉鎖障害」発症のリスクが上がります。
2つ目は、ビタミンB12と一緒に赤血球をつくります。
葉酸が不足すると、正常な赤血球ができなくなり、「巨血芽球性貧血」を引き起こします。ビタミンB12と一緒に摂るとより効力が増します。お腹の赤ちゃんのためだけでなく、生まれた後も、またお母さんの体にとっても葉酸が不足しないようにしなければなりません。
葉酸はどれだけとればいいの?
妊娠を計画している女性、 400ug/日(が望ましい)
および妊娠の可能性がある女性
妊娠前1ヶ月~妊娠初期3ヶ月 640ug/日
妊婦 440ug/日
授乳婦 340ug/日
18~49歳の女性が1日に摂取するべき葉酸の推奨量は240μg/日
厚生労働省HP参照
どんな食材に含まれるの?
葉菜類(ほうれん草など)
その他緑色の濃い野菜(ブロッコリー、アスパラガスなど)
果物(イチゴ、かんきつ類,アボカドなど)
豆類(納豆、枝豆など)
卵黄、のり、南瓜、
※レバー、うなぎの肝
摂取する上での注意点は?
妊娠初期には、継続してビタミンAの多い※レバーやうなぎなどの食材やサプリメント(ビタミンA)を大量に摂り続けるのは「先天性異常」を及ぼすことがあるため、注意が必要です。摂取量の上限は2700ug/日ですが、通常の食事摂取量では特に問題ありません。また葉酸は、水溶性ビタミンであるため、必要以上は体外に排出されると考えられています。摂取量の上限は「1日900~1000ug(上限量は年代別による)」とされていますが、日本の女性、妊婦さんは400ugにも達してないのが現状ですから、こちらも摂り過ぎについて心配することはまずありません。
効果的な摂り方は?
葉酸は、水や熱に弱く、ゆでた野菜では約50%がゆで汁に溶出するといわれています。生で食べられるもの以外は、ゆで汁ごと食べられる汁やスープがおすすめです。また、魚介類に多く含まれるビタミンB12も一緒に摂るのがおすすめです。
<葉酸を効率良く摂れるレシピ>
あさりとブロッコリーのミルクスープ
~材料~
あさり(殻つき)200g
酒 少々
ブロッコリー 1/2 株(ほうれん草やアスパラガス、枝豆などの代用でもOK!)
玉ねぎ 1/2個
にんじん 1/2本
じゃが芋 50g
A【水400ml コンソメ小2 牛乳200ml 塩・こしょう少々】
~作り方~
①あさりは砂抜きをしてこすり洗いをする。(※50度洗い→短時間で砂抜きが出来るのでオススメです!)
②ブロッコリーは一口大に、玉ねぎ、人参、じゃが芋をさいの目に切る。
③あさりは酒蒸しし、全ての殻が開いたら、一旦お皿に取り出し、冷めた後に殻をとっておく。
④鍋にAをひと煮立ちさせ、②を加えて20分ほど煮込む。
⑤③の具材がやわらかくなったら③と牛乳を加え、ひと煮立ちさせる。
⑥塩、こしょうで味を整えて出来あがり。
※50度のお湯500ml(あさりがしっかり浸かる量)を準備し、あさりを入れて3分間待つ。
お湯を捨てて、流水で1分間こすり洗いをしたら砂ぬきは完了です。
妊娠中だけでなく、皆さんにとって必要不可欠な栄養素である「葉酸」。
毎日の食卓に欠かさず摂りいれましょう。
Posted by mlblog02.
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