七草粥で体をリセット!

2021年 1月 4日 月曜日

あけましておめでとうございます!!
今年は帰省ができず、自宅でのんびりお正月を過ごした方が多くいらっしゃったのではないでしょうか?

年末年始とついつい美味しいものを食べすぎてしまいますよね。

今月のブログは、なんだか胃が疲れ気味~なんて方に、是非食べていただきたい「七草粥」について紹介したいと思います。

 

日本には、正月行事の締めくくりとして1月7日に「七草粥」を食べる習慣があります。
七草粥は「春の七草」と呼ばれる食材を入れたお粥のことです。
子供の頃、春の七草を一生懸命覚えた記憶がありますよね。
七草粥を食べることで、1年間の無病息災への祈りを込める意味があります。


<七草粥の歴史>

七草粥の歴史はとても古く、平安時代から宮中行事として行われていたようです。
無病息災を祈って邪気を除く節目となる季節の変わり目のことを「節句」と言います。
節句は1年で5回あり、1月7日も「人日(じんじつ)の節句」と呼ばれる節句のひとつです。

中国では、人日の節句に7種類の野菜をいれた熱いとろみのある汁物を食べて無病息災や立身出世を祈ったそうです。
また、日本では雪の間から芽を出した草を摘む「若菜摘み」という行事がありました。
中国と日本の文化が合わさって、人日の節句に七草の入った粥を食べる風習が生まれたと言われています。
江戸時代、幕府では七草粥を食べることが公式行事とされ、庶民の間にも広まったと考えられています。

 

<七草の種類>

それぞれの持つ意味と、主な効果についてご紹介します。

•芹(せり)=「競争ごとや勝負ごとに“競り”勝つ」
効果:血液量を増やす(鉄分が多いため)、解熱効果、整腸作用、利尿作用、食欲増進、血圧降下作用など

•薺(なずな)=「なでることで汚れをはらう」
別名をペンペングサといいます。
効果:利尿作用、解毒作用、止血作用、胃腸を整える、むくみ解消など

•御形(ごぎょう)=「仏さま」
ハハコグサとも言われ、若い葉や茎を食べることが出来ます。
効果:痰、咳、のどの痛みの緩和など

•繁縷(はこべら)=「繁栄がはびこる」
ハコベとも言われます。
効果:胃炎、歯槽膿漏の改善など

•仏の座(ほとけのざ)=「仏さまがゆったり座っていること」
一般的にコオニタビラコと言われ、若葉が食用とされています。
効果:食欲増進、歯痛の緩和など

•菘(すずな)=「神を呼ぶ鈴」
いわゆるカブのことで、主に葉の部分がすずなとして七草に数えられています。
効果:消化促進など

•蘿蔔(すずしろ)=「汚れのない清白」
大根のことです。
効果:消化促進、風邪予防、美肌効果など

 

このように、七草には体にいい効果がたくさんあります。
そんな七草を使った「七草粥」は、お正月で不足しがちな
ビタミンの補給ができ、疲れている胃腸にも優しい食べ物
ということができます。

今は炊飯器で簡単に作れるレシピもあるので、ご自宅で無病息災を祈りながら召し上がってみてはいかがですか?

年越しそば

2020年 12月 22日 火曜日

今年もあと少しとなりましたね。大晦日の夜に年越しそばを食べる方も多いのではないでしょうか?

年越しそばを食べる風習は昔から伝わる日本の伝統行事で、地方によっては「大年そば」「年取りそば」「福そば」とも呼ばれます。今回は年越しそばの由来や栄養についてご紹介します。

 

年越しそばの歴史

諸説ありますが、鎌倉時代に博多のお寺で年を越せないほど貧しい人々に、「そば餅」というそば粉で作った餅を振舞いました。すると翌年から、そば餅を食べた人々の運気が上がり、そば餅を食べれば良いことがあるという噂が広まりました。それから毎年食べられるようになり、それが現在でいう年越しそばとなったそうです。現在の麺の形状になり定着したのは江戸時代といわれています。

 

年越しそばに込められた意味

年越しそばには1年の頑張りを労りつつ、新年を良いものにしたいという願いがこめられています。

長寿

そばは細く長いので、長生きできるように長寿を願います。

縁切り

そばは切れやすいため、今年の苦労や災厄を切って、新しい年を迎えられるようにとの意味が込められています。

金運

昔の金銀細工師が散らかった金銀を集めるのにそば粉を使っていたため、「金を集める」から金運が上がるといわれます。

健康

そばは風雨に強く日光を浴びると元気になる植物なので、健康の縁起を担ぐ意味が込められています。

 

そばの栄養

そばはタデ科の1年生草木の実で、日本でそばの栽培が始まったのは縄文時代ともいわれています。秋に収穫したそばの実から作られ、11月から12月に出回るものを「新そば」と言います。そばに含まれる栄養素として特徴的なのは、ルチンとコリンです。

ルチン
ポリフェノールの一種で、毛細血管の壁を強くする作用があり高血圧を予防します。またビタミンCの吸収を促進する効果もあります。ルチンは水溶性のためゆで汁に溶け出すので、そば湯を頂くのがおすすめです。

コリン
そばはお酒の害を少なくすると昔からいわれています。コリンは肝臓を保護し、お酒を飲む際に肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働きがあります。また、腎臓の働きを助ける効果もあります。

ビタミンB1
糖質の代謝を促すので効率よくエネルギーに変えてくれます。疲労回復に効果があります。

ビタミンB2
多くの栄養素の代謝に関係しています。皮膚や粘膜の状態を整え、健やかに保ちます。

食物繊維
不溶性食物繊維が豊富に含まれています。糖の吸収を緩やかにし、血糖値の上昇を抑えてくれます。また便通を良くする整腸作用があります。

 

年越しそばは今年の災厄を捨て、新年に向けて願いを込めていただく伝統行事といえそうです。また具材の「海老」は長寿、「油揚げ」は商売繁盛、「葱」は「ねぐ」といって「労う」「祈る」という意味があります。

大晦日には年越しそばを食べて、新しい年をお迎えください!

食事で体を温めよう!

2020年 11月 24日 火曜日

11月になり寒い日が続くようになりましたね。
冬になると特に体が冷えて、なんだか調子がイマイチ…といったお悩みの方も多いのではないでしょうか?

 

体温を上げることは、

・免疫力が上がり、風邪をひきにくくなる
・基礎代謝が上がり太りにくくなる
・血流が良くなり、美容にも効果がある

などなど…私たちの体にとってメリットが多く、最近は「温活」という言葉もよく聞くようになりました。

 

温活の方法として、湯船に浸かる・下半身やお腹を温める・運動やストレッチをするなどがよく聞かれますが、食べるものに気を付けることで体を温めることもできます!

 

食べ物は、体を温める「陽性」のものと、体を冷やす「陰性」のものに分けられますので、今回は体を温める「陽性」の食べ物を覚えるポイントをご紹介していこうと思います。 

 

 

①冬に旬を迎える・寒い地域でとれる食材
1つ目のポイントとしては、冬に旬を迎える食材・または寒い地域でとれる食材です。
平均気温が低い北国では、寒さに耐えるだけの熱が必要なので、自然と体を温める食べ物を摂っています。
身体を冷やす傾向にある果物でも、寒い地域でとれるものは例外的に体を温めます。
例:かぼちゃ、カリフラワー、ねぎ、ごぼう、にんじん、れんこん、りんご、さくらんぼ、ぶどう、日本そばなど

 

②黒や赤、オレンジ色の食材
2つ目のポイントは食べ物の色です。火や温かさを連想させる赤・黄色・オレンジといった暖色系の食べ物や黒い食べ物には体を温めるパワーがあります。
魚やお肉も同様に色の濃い赤身の方が体を温める働きが強いです。
例:にんじん、かぼちゃ、とうがらし、鮭、マグロ、海老、赤身の肉、卵、明太子、黒砂糖、黒豆、ひじきなど

 

③地面の下で成長する野菜
3つ目のポイントは、地面の下で成長する野菜です。
地面の下に埋もれているものは、体を温める性質をもっています。
根菜類やイモ類は自分に熱があるので、熱い太陽から逃れようとして、地面の下へ深く伸びようとします。
例:さつまいも・ごぼう・にんじん・ネギ類・しょうが・れんこんなど

 

④発酵の有無も体の温度に関係
4つ目のポイントは発酵です。発酵しているものは、成分が酸化して「酵素」を生み出します。
酵素は体内で食べ物の消化などを行う働きがあり、その働きの際に熱を生み出すので、体を温めると考えられています。
例:キムチ、納豆、チーズ、味噌、漬物、紅茶など

 

逆に、以下のものは体の熱を逃がす効果があるとされます。

*夏に旬を迎える・暑い地域でとれる食材
*色が薄い食材
*地面の上になる野菜
例:トマト、なす、きゅうり、白菜、レタス、もやし、バナナ、キウイ、すいかなど

 

これらの「陰性」の食材にも、体に必要な栄養がたくさん含まれているので、上記の「陽性」の食材とうまく組み合わせたり、調理方法に工夫をしたり(体を温めるスープにする等)しながら取り入れていけるといいですね。

 

これらの基準は絶対的なものではありませんが、一つの参考になります。

季節に合った食材を賢く食事に取り入れ、健康に風邪やウィルスに負けない体を作りましょう!!