赤カブ

2017年 11月 28日 火曜日

あっという間に今年も残すところ1ヶ月となりました。
12月に入ると大掃除や年賀状、おせちの準備等、
やらなければいけないことがたくさんありますね。

毎年、計画的に進めようと思うのですが、
結局、年末年始の休みに入ってからバタバタと片付けるのが
恒例になっています。
今年こそは余裕を持って終わらせたいと思う今日この頃・・・。

さて、今回は赤カブについてです。


カブにはよく売られている小さめのものから、千枚漬けに使われる
聖護院かぶのような大きいもの等、様々な品種があります。

その中で、表面の皮や果肉が赤いものが赤カブです。
赤カブは10~12月頃に旬を迎えます。

 

赤カブの赤みはアントシアニンによるものですです。
アントシアニンはポリフェノールの一種で、赤~紫色を呈します。
ブルーベリーやいちご、なす、紫キャベツ、黒豆等に含まれています。

ポリフェノールには抗酸化作用があります。
身体の中の活性酸素が増加すると、細胞を酸化させ老化を引き起こしたり、
動脈硬化や癌の原因にもなります。
ポリフェノールはこの活性酸素の生成を抑制します。
老化防止や動脈硬化等の予防にポリフェノールの摂取が推奨されるのは、
抗酸化作用によるものです。

それでは赤カブのレシピを1つご紹介します。

赤カブ漬け
・赤カブ  500g
・食塩  20g
・砂糖  50g
・酢  100mL

①赤カブは皮を剥かずに食べやすい大きさに切る。
②塩を振り、よく混ぜた後、1時間位放置する。
③水気を軽く切りながらジッパー付きの袋に入れる。
④袋に砂糖と酢を入れ、冷蔵庫で3~4日漬ければ出来上がり。

   

赤カブのアントシアニンにより、かぶ全体が綺麗に赤く染まります。
日持ちもするため、おせち料理にもお勧めです。

アニサキスによる食中毒

2017年 10月 20日 金曜日

季節はすっかり秋めいてきました。
秋から冬にかけて旬を迎える魚はたくさんあり、楽しみな季節です!

ところで、皆様『アニサキス』をご存知でしょうか?
魚介類に寄生する寄生虫で、寄生した魚介類をヒトが食べることにより、まれに食中毒を起こすことがあります。
今年の春頃、芸能人の方がアニサキス症になったと話題だったので、ご存知の方もいらっしゃると思います。

では、魚が美味しいこれからの季節、アニサキス症にならないためにはどうすればよいか、厚生労働省のHPより抜粋してご紹介します。

 

■ アニサキスとは?
アニサキスは寄生虫(線虫)の一種で、その幼虫は長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。
人への感染源となる魚介類は、サバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジなど
日本近海で漁獲されるものでも160種を超える魚介類に寄生していることがあります。
魚介類の内臓に寄生しているアニサキス幼虫は、鮮度が落ちると内臓から筋肉に移動することも知られています。


■ アニサキスによる食中毒はなぜ起こるのか?
生鮮魚介類を生(不十分な冷凍又は加熱のものを含む)で食べることで、
まれにアニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。

  • 急性胃アニサキス症
    食後数時間後から十数時間後にみぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。
  • 急性腸アニサキス症
    食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。

刺身や寿司など海産魚介類の生食を嗜好する食習慣がある日本では、
諸外国に比べて症例数が圧倒的に多いそうです

 激しい腹痛があり、アニサキスによる食中毒が疑われる際は速やかに医療機関を受診しましょう。

 

防ぐためには?

  1. 魚を購入する際は新鮮な魚を選び、丸ごと1匹で購入した際は速やかに内臓を取り除く
  2. 魚の内臓を生で食べない
  3. 目視で必ず確認

一般的な料理で使う食酢での処理や塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません
コーデックス委員会(国際的な食品規格の策定などを行う機関)の指針では、
中心部の加熱(60℃で1分)又は冷凍(-20℃で24時間)することが推奨されています。

新鮮なものを選ぶのはもちろん大前提ですが、
以上の3点を守って、これからの季節の美味しい魚料理を食べたいですね!

 

実は先日、スーパーで買った鱈の切り身に、
2cm程度の繊維状で、良く観察しないと鱈の肉片と見間違えそうな色の虫が付いていて、
ぞっとしたことがありました・・・。
調べてみたところどうやらアニサキスではないようでしたが、
寄生虫による食中毒の危険性は意外と身近に潜んでいるんだなと思い、今回はこのお話にしてみました。

『重陽(ちょうよう)の節句』

2017年 9月 5日 火曜日

9月になり数日ではありますが、秋の気配を感じるようになりました。
東京では記録的な長雨となり涼しい日が多い8月でした。
そのせいなのか・・・例年より秋の訪れが早いように感じます。

さて、今回のお題は『五節句』です。

節句
『節』は中国の暦法で決められた『季節の変わり目』です。
そして暦の中の奇数が重なる日を『五節句』としています。
もともとは中国の暦法によるものですが、
日本でも、この季節の節目にお供え物をして邪気を祓い、
子孫繁栄や無病息災または豊作などを願う行事となりました。
基本的には神祭を執り行う日とされています。

「豊作 無料イラ...」の画像検索結果

1月7日(人日)、3月3日(上巳)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)、 9月9日(重陽)が

『五節句』です。

今週の土曜日は、9月9日なので『重陽(ちょうよう)の節句』を取り上げます。

重陽(ちょうよう)の節句』
『菊の節句』『栗の節句』ともいいます。
菊の花は、中国で不老長寿の薬草とされているそうです。
中国では、菊の花をお酒に浮かべた『菊酒』を飲んで邪気を祓いました。
9月9日は旧暦だと10月になります。
10月なので、菊の花も咲き乱れている時期だったのですね。
秋といえば『実りの秋』!
そのため、秋の収穫祭の意味合いもあったようです。

『重陽(ちょうよう)の節句』の行事食
・食用菊「菊酒 無料イラ...」の画像検索結果
花びらをお酒に浮かべて飲みます。
ただし、成人だけのお楽しみになってしまいますので
菊のお吸い物やお浸しはいかがでしょうか?
ほうれん草のお浸しに黄色の食用菊を入れるときれいですね。

・栗
秋の実りの代表の食材です。
栗ご飯が『重陽(ちょうよう)の節句』の行事食として紹介されていることも多いです。

「栗 無料イラス...」の画像検索結果

あくまでも旧暦での行事のため、今週に菊や栗の調達は厳しそうです。
菊の花びらを乾燥した『菊のり』なら、手に入るかも?
行事食として、紹介をしましたが
秋の実りを楽しむために、栗や菊の花を見かけたら
お食事に取り入れてくださるとうれしいです。