桃の節句

2016年 2月 17日 水曜日

暦のうえではとはいえ、まだまだ寒い日が続いていますね。                                  皆様はいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は『桃の節句』の行事食についてお話してみます。

 

『桃の節句』では、ちらし寿司はまぐりのお吸い物菱餅雛あられが定番ですね。                         これらを『桃の節句』に食べるのにはそれぞれ意味があります。                                          どのような意味があるのかを知っていただけたら・・・
と思い、ご紹介いたします。

●ちらし寿司                                                                もともと『桃の節句』ちらし寿司を食べるいわれはないようです。  散らし寿司のイラスト・絵カード                                  では、なぜ                                                                  具材のれんこんには穴が開いているために、見通しが良いといわれます。                                   また、海老長寿を意味しているため縁起がいいとされています。                                                       彩りも綺麗なため『桃の節句』のお祝いの食事として
定番となったようです。                               『寿司』は寿(ことぶき)を司(つかさど)ると漢字で書きます。
縁起がよく、お祝いの席で食べるという意味を持っています。

●はまぐりのお吸い物  

夫婦仲がよく、一生連れ添えることを願って『桃の節句』に食べるとされています。                             はまぐりは、2枚の貝殻で一対となっている2枚貝です。                                          対になっている貝殻でなければ、ぴったりと合わずに隙間ができてしまいます。                                   そのため、貞操や夫婦円満を意味しているといわれています。
盛り付けるときには、貝殻の両方に身を乗せましょう。
(開いた貝殻のそれぞれに1個の身を乗せるので計2個です。)

●菱餅                                                                下から緑色、白色、桃色の順に重ねるのが多いようですが
白色、緑色、桃色の順で重ねる場合もあります。菱餅のイラスト
緑色新芽白色は雪桃色桃の花を表します。                                        一番下が緑色の場合は、雪の下に新芽が芽吹いている様子、
そして桃の花が咲いていることを表現しています。
一番下が白色の場合は、雪の中から新芽が芽吹き、
桃の花が咲いている様子になります。                          また、緑色は健康や新緑白色は清浄や子孫繁栄や雪
桃色は桃の花
をイメージしているようです。
桃色は『赤色』と見て、魔よけの意味合いもあります。

●雛あられ                                                              関東と関西では異なります。                                                        関東では米(うるち米)を爆ぜて甘く味をつけたもの
関西ではもち米を原料としており、大きさは直径1cmほどで 塩やしょうゆで味付けをしてあります。              クリックすると新しいウィンドウで開きます                                   最近では、関東でも関西仕様の雛あられを
見かけるようになりました。                                    味付けも塩やしょうゆだけではなく甘味があったり、
海苔がまぶしたものなど様々な味があるようです。
雛あられの色の数は3色か4色が一般的なようですが、
それぞれの色にも意味があります。
また、3色と4色では色の意味合いも異なります。                                                 3色の場合白は「雪の大地」、桃色は「命」、緑は「芽吹き」
とたとえ、食べることでそれぞれの自然のエネルギーを授かることにより、
健やかに成長するという意味があります。                                          4色では、黄色が加わり意味も異なってきます。
白は「冬」、桃色は「夏」、緑は「春」、黄は「秋」と四季を表し1年を通して幸せを祈っている意味があるそうです。
なるほど~と思えますね!

日本には四季があり、それに伴った行事食があります。                                         お子様と行事食を一緒に用意しながら、
様々な意味があることを伝えていただけると嬉しいです!

『桃の節句』楽しくお過ごしください!

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節分

2016年 1月 29日 金曜日

18日は都心部も久々の大雪で大変でしたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
寒くてコタツから出られない!なんてこともあると思います。
今週で1月も終わり、2月最初のイベント『節分』がありますね!
コタツから出て、節分の豆まきを楽しみましょう!
今回は、『節分』についてご紹介します。

そもそも、『節分』とは?
立春立夏立秋立冬前の日を全て節分と言っていました。
旧暦では立春から新年が始まります。その前日の2/3(節分)が現在でいう大晦日にあたります。
もともとは、それぞれの季節の変わり目を節分と呼んでいましたが、立春から新年となるためこの変わり目が1番重要視されていたのです。
そのため、今ではこの重要視されていた変わり目だけを節分と呼ぶようになりました。
では、どうして節分に豆まきをするのでしょう?
大晦日に当たる2/3に豆まきをして厄を祓い、新年を迎えるためと言われています。干支が節分を境に変わるのも、旧暦では立春からが新年となるからです。


節分には『イワシの頭の玄関飾り』を各家庭で飾られていましたが、最近ではあまり見られなくなってしまいました。
『イワシの頭の玄関飾り』は厄除けとして、焼いたイワシの頭ヒイラギの枝に挿してたものを玄関の扉の上に飾るという風習です。
目立つものではありませんが、ヒイラギの葉の棘で鬼の目を刺し、イワシの臭いで邪気を払うと言われています。
イワシの栄養ポイント
イワシなど、魚に多く含まれる注目成分として、EPADHAといった単語を良く聞くと思います。
これらは特に青魚からとれる油で、不飽和脂肪酸と呼ばれます。
この不飽和脂肪酸には血中のコレステロールを減少させて、血液をサラサラにする働きがあります。

そして、メインイベントの『豆まき』
「人里に出てきて暴れた鬼の目に、炒った大豆(福豆)をぶつけて退治した」という昔話が由来になっています。
よく、「鬼は外、福は内」と掛け声をして豆をまくと思いますが、神社などでは「鬼は内、福も内」と言って豆をまく場所もあります。
福だけでなく鬼も一緒に迎え入れ、鬼を改心させるという考え方で、このような掛け声になったようですね。
大豆の栄養ポイント
大豆は植物性食品ですが、良質なたんぱく質を含んでいます。
そのため、「畑の肉」とも呼ばれています。
また、大豆特有の成分である「大豆イソフラボン」は、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをします

さて。豆まき用の炒り大豆『福豆』ですが、使い切らずに余ってしまった!ということはないですか?
そんな福豆を美味しく食べられるレシピをご紹介します!


大豆の炊き込みご飯(2合分)
・米・・・2カップ
・酒・・・大さじ1
・塩・・・2g

・干し椎茸・・・中3枚
・ぬるま湯・・・椎茸が浸るくらい(約1カップ)
・砂糖・・・・・ひとつまみ(約0.5g)

・油・・・小さじ2
・人参(細切り)・・・30g
・油揚げ(2cm程度の細切り)・・1/3枚
・炒り大豆・・・・・・15g
・だし汁・・・・・・・100ml
・しょうゆ・・・・・・小さじ2
・砂糖・・・・・・・・4g

*下ごしらえ
・お米をといで、水につけておきます。
・椎茸は砂糖をひとつまみ加えたぬるま湯につけて戻し、軸を取って薄切りにします。
※ぬるま湯に砂糖を加えたものにつけることで、戻し時間を短縮できます

①材料を切り、油で炒めて、更に調味料を加えて色が付くまで煮ます。
②煮汁+椎茸の戻し汁+水で2合分の水分(約380~400cc)にして、炊飯器に加えます。
③さらに酒と塩を加えて、炊飯を開始します。
④炊き上がったご飯に分けておいた材料を加え、蒸らして完成です!

ご飯の上に紅ショウガ白ごまを乗せたり、根ショウガを一緒に入れて炊くのもおすすめです。
時間がたっても大豆は固くならないので、お弁当に入れても美味しく食べられます
大豆の香りが芳しい炊き込みご飯。ぜひご家庭でもお試しください♪

走るための食事

2015年 12月 18日 金曜日

今年もあとわずかになりました。朝の冷え込みも強くなり、早起きがつらい季節ですね・・ショック デコメ絵文字

寒いと体を動かすのも億劫になりがちですが、この時期各地でマラソン大会が開催されているのをご存知ですか?私自身は、運動は苦手で走ろうとは思わないのですが、家族が趣味で走るので応援に行く機会があります。市民ランナーも年々増加していて、抽選になる大会も増えているようです。フルマラソンを完走するには早くても2時間、一般ランナーの場合は6時間以上かかることもあります。その間、ずっと体を動かし続けなければいけません。

さて、ここで問題です。フルマラソンを完走した場合のエネルギー消費量はどのくらいだと思いますか?? デコメ絵文字 実は、2000~3000kcalのエネルギーを消費するといわれています。この量は、成人が1日に必要とするエネルギー量に匹敵しますびっくり デコメ絵文字これだけ多いエネルギー量を数時間で消費することを考えるとマラソンがいかにエネルギーを消費するスポーツかご理解いただけたでしょうか。

マラソンを完走するために食事が大切です食事 デコメ絵文字

エネルギー源になる栄養素は、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質です。なかでも糖質はエネルギー源の主役となり、体内に「グリコーゲン」として筋肉や肝臓に蓄えられています。

普段の食事は、主食、主菜、副菜が揃ったバランスのよい食事をお勧めします。主食はごはんやパンなど糖質の供給源、主菜は肉や魚などたんぱく質の供給源、副菜は野菜や海藻類などビタミンミネラルの補給源になります。もちろん自炊が難しくても、外食やコンビニでも選択次第でバランスのよい食事ができます。普段は、この食事形態が基本ですがそれだけではエネルギー不足に陥ってしまうことがあるんです。

ところで、「35kmの壁」って聞いたことありますか?黄色いひつじ(♪) デコメ絵文字

スタートしてから快調な走りができていたのに、ある時を境に足が重くなりガクッとペースダウンしてしまうことを言います。この現象のほとんどが30km過ぎに起こり、多くが35km付近に集中することからそう言われるようになりました。この現象は、体内のグリコーゲンーが枯渇してしまうからなんです。要するに、「ガス欠」です。実は、体内に蓄えられているグリコーゲンのエネルギー量は、筋肉と肝臓あわせても約1800kcal程度です。1回フルマラソンを走ると2000kcal以上のエネルギーが必要なので体内の糖質エネルギー量だけでは足りません。そこで、あらかじめ体内にグリコーゲンを溜め込み途中で枯渇しないようにする必要があるんです。

そこで、最近は「グリコーゲンローディング」という食事法を取り入れることが多くなりました。簡単に言うと、糖質を含む食品を多くとり、体内に貯めておける上限までグリコーゲンを貯蔵する方法です。ただし、糖質の多い食品だけを食べればいいわけではありません。「1日の総摂取エネルギー量の70%以上を糖質で摂るようにし、糖質で増えた分のエネルギー量を脂質やたんぱく質の割合を減らして調整する」ものです。

この「グリコーゲンローディング」、大会3日前から始めるのがベストです。糖質は、主食となるご飯やパン、麺類以外にもジャガイモなどの根菜類や果物からも摂れるので、主食だけに偏らずバランスよく食べましょう。ただし、必要以上に食べ過ぎてしまいカロリーオーバーにならないように気をつけてくださいね。主食がメインになるため、おかずは少なめにすること、体のコンディションを整えるために果物を多めに摂ることがポイントです。

これから大会を控えている方、走ってみようと思っている方、ぜひ食事のことも意識してベストタイム目指してがんばってください!応援 デコメ絵文字応援 デコメ絵文字