端午の節句

2016年 4月 27日 水曜日

新年度を迎え、早1ヶ月経ちますね。新しい環境で頑張っている方も多いと思います。

5月の行事といえば端午の節句ですね。昨年は、我が家も息子の初節句でした。kabuto1
今回は、端午の節句にまつわる食べ物や風習についてお伝えします。

◆端午の節句の由来は?
端午の節句は、五節句のうちのひとつで日本では、奈良時代から伝わる風習です。
端午(たんご)という言葉には、月の始めの午(うま)の日という意味がありました。
当初は、必ずしも5月に行われる行事ではありませんでしたが、午(うま)の干支が5月に当たることから5月に定着していったそうです。image

◆柏餅を食べるの理由は?
子供の日のお祝いといえば、柏餅を食べる方も多いのではないでしょうか?
そもそもなぜ柏餅を食べるようになったでしょうか。
柏餅を食べるのは、日本独自の風習のようです。柏の葉は、新芽が出るまで落ちないことから「家系が途絶えない」と縁起物として扱われていました。
江戸時代から、端午の節句に柏餅を食べる風習が根付いたと言われています。

ところで、地域によっては柏餅ではなく他のお菓子を食べるところもあります。柏餅と並んでよく食べられるのが「ちまき」です。

◆ちまき(粽)
主に柏餅は関東、ちまきは関西地方で食べることが多いようです。timaki
「ちまき」を食べる風習は、中国が起源といわれています。
2300年前の中国に国民から慕われていた屈原という詩人がいたそうです。
ところが、陰謀により国を追われてしまい自殺をしてしまいました。
屈原の命日が5月5日で、慕った人々が供養するために使われたのが「ちまき」です。
また、粽(ちまき)には「難を避ける」という縁起物の意味があります。
その他にも、全国では地域の特色あるお菓子が食べられています。

◆あくまき
木や竹を燃やした灰からとった灰汁(あく)に浸したもち米を、孟宗竹の皮で包んで、灰汁水で数時間煮込んで作る鹿児島独特の餅です。
鹿児島や宮崎県、熊本県南部で「ちまき」と言えばこの「あくまき」を指します。akumaki

◆べご餅
北海道や青森県下北地方などで見られる、端午の節句の和菓子です。米粉と砂糖を使ったもちもちの生地でできています。begomochi

◆鯉生菓子
練り切りやお餅に寒天で飾りをつけ、鯉の形に仕上げた和菓子です。佐賀県や長崎県の端午の節句には欠かせないお菓子です。
急流を勢いよく登る鯉の姿に、男の子への成長と出世をこめて「初節句」のお返しや男の子の出産祝いのお返しとして贈ることがあります。
koinamagashi

 

 

 

 

◆鯉のぼりを飾る理由は?
鯉のぼりの起源は、中国の「竜門という滝を多くの魚が登ろうとしたところ、登れたのは鯉だけで登り切った鯉は竜になった」という故事が元となっています。
この故事から、鯉の滝登りが社会的に高い地位について名声を得ること(立身出世)の象徴となりました。
今でもよく使われる「登竜門」という言葉はまさにここから来ています。

日本で、鯉のぼりの風習が広まったのは江戸時代です。
もともと、武士の家では男の子が生まれると家紋の入った旗やのぼりを上げる風習がありました。
これに対抗して庶民は、のぼりに鯉の絵を描いて掲げていました。
これが、次第に中国の故事と結びついて滝を登る鯉のように、鯉のぼりが掲げられるようになりました。

鯉は環境が良いとは言えない池や沼でも生きていける生命力の強い魚です。
このようなことから、どんな劣悪な環境でも生き抜くことができるたくましさを持って、立派に成長してほしいという意味があります。

このように調べてみると、それぞれに由来があって興味深いですね。もうすぐ子どもの日なので柏餅など食べる機会があれば、由来も思い出していただけると嬉しいです。

tanngo no sekku

 

二日酔い対策

2016年 3月 22日 火曜日

昨日、東京では桜の開花宣言が出されました。
例年よりも5日早いそうですね。

この時期は歓送迎会やお花見など、
お酒を飲む機会が増えますよね。

私もお酒が好きで、二日酔いになることもしばしば。
「今年は二日酔いにならないような飲み方をする!」という
目標を立てましたが、新年早々、二日酔いになり、
目標は打ち破られました。

さて、今回は『二日酔い対策』についてお話したいと思います。

アルコールは、アセトアルデヒドを経て無害な酢酸へ代謝されますが、
このアセトアルデヒドが頭痛や悪心の原因となります。
また、アルコールには利尿作用があるため、お酒を飲んだ後は脱水状態になっています。
そして、肝臓がアルコールの代謝に働くため、糖新生(糖を作ること)が十分に行われず、
低血糖となります。

このように、二日酔いの主な原因は、アセトアルデヒド、脱水、低血糖です。

それでは、二日酔いにならないためには、どうすればよいでしょうか。

①水分を摂る
理想は、お酒を飲みながら同量の水も飲むこと。
体内の水分が少なくなるとアセトアルデヒドの血中濃度が高くなり、症状が出やすくなります。
また、脱水により頭痛等が見られることもあります。

お酒を飲んでいる間に水分を十分に摂れなかったとしても、飲んだ後、もしくは、
翌朝に水分を摂ることで、二日酔いが軽減されます。

水分補給には、経口補水液スポーツドリンクを用いるとよりいっそう効果的。
ただし、お酒を飲んでいる間や飲んだ直後に経口補水液やスポーツドリンクを飲用すると、
アルコールの吸収が速まり、さらに酔いが回ることもあるため要注意。

②おつまみもしっかり食べる
これは脱水、低血糖対策として有効です。

脱水とは水分だけでなく塩分も失われている状態。
お酒を飲むとトイレが近くなりますよね。
尿中にはナトリウム(塩分)も多く含まれています。
そのため、塩気のあるおつまみを摂ることも大切。

低血糖対策として、ご飯、いも類等の炭水化物(糖質)も
しっかり摂りましょう。

それでも二日酔いになってしまったら・・・
塩分と炭水化物の補給のためにも、朝食をしっかり摂りたいところですが、
食べ物が喉を通らない時には、フルーツジュースやお味噌汁がお奨め。
ビタミンCはアセトアルデヒドの分解を促進するため、グレープフルーツジュース等がいいですね。
また、経口補水液やスポーツドリンクは、水分、塩分、糖質を合わせて補給することができます。

飲み方を少し工夫して、お酒と上手に付き合いましょう。

桃の節句

2016年 2月 17日 水曜日

暦のうえではとはいえ、まだまだ寒い日が続いていますね。                                  皆様はいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は『桃の節句』の行事食についてお話してみます。

 

『桃の節句』では、ちらし寿司はまぐりのお吸い物菱餅雛あられが定番ですね。                         これらを『桃の節句』に食べるのにはそれぞれ意味があります。                                          どのような意味があるのかを知っていただけたら・・・
と思い、ご紹介いたします。

●ちらし寿司                                                                もともと『桃の節句』ちらし寿司を食べるいわれはないようです。  散らし寿司のイラスト・絵カード                                  では、なぜ                                                                  具材のれんこんには穴が開いているために、見通しが良いといわれます。                                   また、海老長寿を意味しているため縁起がいいとされています。                                                       彩りも綺麗なため『桃の節句』のお祝いの食事として
定番となったようです。                               『寿司』は寿(ことぶき)を司(つかさど)ると漢字で書きます。
縁起がよく、お祝いの席で食べるという意味を持っています。

●はまぐりのお吸い物  

夫婦仲がよく、一生連れ添えることを願って『桃の節句』に食べるとされています。                             はまぐりは、2枚の貝殻で一対となっている2枚貝です。                                          対になっている貝殻でなければ、ぴったりと合わずに隙間ができてしまいます。                                   そのため、貞操や夫婦円満を意味しているといわれています。
盛り付けるときには、貝殻の両方に身を乗せましょう。
(開いた貝殻のそれぞれに1個の身を乗せるので計2個です。)

●菱餅                                                                下から緑色、白色、桃色の順に重ねるのが多いようですが
白色、緑色、桃色の順で重ねる場合もあります。菱餅のイラスト
緑色新芽白色は雪桃色桃の花を表します。                                        一番下が緑色の場合は、雪の下に新芽が芽吹いている様子、
そして桃の花が咲いていることを表現しています。
一番下が白色の場合は、雪の中から新芽が芽吹き、
桃の花が咲いている様子になります。                          また、緑色は健康や新緑白色は清浄や子孫繁栄や雪
桃色は桃の花
をイメージしているようです。
桃色は『赤色』と見て、魔よけの意味合いもあります。

●雛あられ                                                              関東と関西では異なります。                                                        関東では米(うるち米)を爆ぜて甘く味をつけたもの
関西ではもち米を原料としており、大きさは直径1cmほどで 塩やしょうゆで味付けをしてあります。              クリックすると新しいウィンドウで開きます                                   最近では、関東でも関西仕様の雛あられを
見かけるようになりました。                                    味付けも塩やしょうゆだけではなく甘味があったり、
海苔がまぶしたものなど様々な味があるようです。
雛あられの色の数は3色か4色が一般的なようですが、
それぞれの色にも意味があります。
また、3色と4色では色の意味合いも異なります。                                                 3色の場合白は「雪の大地」、桃色は「命」、緑は「芽吹き」
とたとえ、食べることでそれぞれの自然のエネルギーを授かることにより、
健やかに成長するという意味があります。                                          4色では、黄色が加わり意味も異なってきます。
白は「冬」、桃色は「夏」、緑は「春」、黄は「秋」と四季を表し1年を通して幸せを祈っている意味があるそうです。
なるほど~と思えますね!

日本には四季があり、それに伴った行事食があります。                                         お子様と行事食を一緒に用意しながら、
様々な意味があることを伝えていただけると嬉しいです!

『桃の節句』楽しくお過ごしください!

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