節分

2016年 1月 29日 金曜日

18日は都心部も久々の大雪で大変でしたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
寒くてコタツから出られない!なんてこともあると思います。
今週で1月も終わり、2月最初のイベント『節分』がありますね!
コタツから出て、節分の豆まきを楽しみましょう!
今回は、『節分』についてご紹介します。

そもそも、『節分』とは?
立春立夏立秋立冬前の日を全て節分と言っていました。
旧暦では立春から新年が始まります。その前日の2/3(節分)が現在でいう大晦日にあたります。
もともとは、それぞれの季節の変わり目を節分と呼んでいましたが、立春から新年となるためこの変わり目が1番重要視されていたのです。
そのため、今ではこの重要視されていた変わり目だけを節分と呼ぶようになりました。
では、どうして節分に豆まきをするのでしょう?
大晦日に当たる2/3に豆まきをして厄を祓い、新年を迎えるためと言われています。干支が節分を境に変わるのも、旧暦では立春からが新年となるからです。


節分には『イワシの頭の玄関飾り』を各家庭で飾られていましたが、最近ではあまり見られなくなってしまいました。
『イワシの頭の玄関飾り』は厄除けとして、焼いたイワシの頭ヒイラギの枝に挿してたものを玄関の扉の上に飾るという風習です。
目立つものではありませんが、ヒイラギの葉の棘で鬼の目を刺し、イワシの臭いで邪気を払うと言われています。
イワシの栄養ポイント
イワシなど、魚に多く含まれる注目成分として、EPADHAといった単語を良く聞くと思います。
これらは特に青魚からとれる油で、不飽和脂肪酸と呼ばれます。
この不飽和脂肪酸には血中のコレステロールを減少させて、血液をサラサラにする働きがあります。

そして、メインイベントの『豆まき』
「人里に出てきて暴れた鬼の目に、炒った大豆(福豆)をぶつけて退治した」という昔話が由来になっています。
よく、「鬼は外、福は内」と掛け声をして豆をまくと思いますが、神社などでは「鬼は内、福も内」と言って豆をまく場所もあります。
福だけでなく鬼も一緒に迎え入れ、鬼を改心させるという考え方で、このような掛け声になったようですね。
大豆の栄養ポイント
大豆は植物性食品ですが、良質なたんぱく質を含んでいます。
そのため、「畑の肉」とも呼ばれています。
また、大豆特有の成分である「大豆イソフラボン」は、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをします

さて。豆まき用の炒り大豆『福豆』ですが、使い切らずに余ってしまった!ということはないですか?
そんな福豆を美味しく食べられるレシピをご紹介します!


大豆の炊き込みご飯(2合分)
・米・・・2カップ
・酒・・・大さじ1
・塩・・・2g

・干し椎茸・・・中3枚
・ぬるま湯・・・椎茸が浸るくらい(約1カップ)
・砂糖・・・・・ひとつまみ(約0.5g)

・油・・・小さじ2
・人参(細切り)・・・30g
・油揚げ(2cm程度の細切り)・・1/3枚
・炒り大豆・・・・・・15g
・だし汁・・・・・・・100ml
・しょうゆ・・・・・・小さじ2
・砂糖・・・・・・・・4g

*下ごしらえ
・お米をといで、水につけておきます。
・椎茸は砂糖をひとつまみ加えたぬるま湯につけて戻し、軸を取って薄切りにします。
※ぬるま湯に砂糖を加えたものにつけることで、戻し時間を短縮できます

①材料を切り、油で炒めて、更に調味料を加えて色が付くまで煮ます。
②煮汁+椎茸の戻し汁+水で2合分の水分(約380~400cc)にして、炊飯器に加えます。
③さらに酒と塩を加えて、炊飯を開始します。
④炊き上がったご飯に分けておいた材料を加え、蒸らして完成です!

ご飯の上に紅ショウガ白ごまを乗せたり、根ショウガを一緒に入れて炊くのもおすすめです。
時間がたっても大豆は固くならないので、お弁当に入れても美味しく食べられます
大豆の香りが芳しい炊き込みご飯。ぜひご家庭でもお試しください♪

走るための食事

2015年 12月 18日 金曜日

今年もあとわずかになりました。朝の冷え込みも強くなり、早起きがつらい季節ですね・・ショック デコメ絵文字

寒いと体を動かすのも億劫になりがちですが、この時期各地でマラソン大会が開催されているのをご存知ですか?私自身は、運動は苦手で走ろうとは思わないのですが、家族が趣味で走るので応援に行く機会があります。市民ランナーも年々増加していて、抽選になる大会も増えているようです。フルマラソンを完走するには早くても2時間、一般ランナーの場合は6時間以上かかることもあります。その間、ずっと体を動かし続けなければいけません。

さて、ここで問題です。フルマラソンを完走した場合のエネルギー消費量はどのくらいだと思いますか?? デコメ絵文字 実は、2000~3000kcalのエネルギーを消費するといわれています。この量は、成人が1日に必要とするエネルギー量に匹敵しますびっくり デコメ絵文字これだけ多いエネルギー量を数時間で消費することを考えるとマラソンがいかにエネルギーを消費するスポーツかご理解いただけたでしょうか。

マラソンを完走するために食事が大切です食事 デコメ絵文字

エネルギー源になる栄養素は、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質です。なかでも糖質はエネルギー源の主役となり、体内に「グリコーゲン」として筋肉や肝臓に蓄えられています。

普段の食事は、主食、主菜、副菜が揃ったバランスのよい食事をお勧めします。主食はごはんやパンなど糖質の供給源、主菜は肉や魚などたんぱく質の供給源、副菜は野菜や海藻類などビタミンミネラルの補給源になります。もちろん自炊が難しくても、外食やコンビニでも選択次第でバランスのよい食事ができます。普段は、この食事形態が基本ですがそれだけではエネルギー不足に陥ってしまうことがあるんです。

ところで、「35kmの壁」って聞いたことありますか?黄色いひつじ(♪) デコメ絵文字

スタートしてから快調な走りができていたのに、ある時を境に足が重くなりガクッとペースダウンしてしまうことを言います。この現象のほとんどが30km過ぎに起こり、多くが35km付近に集中することからそう言われるようになりました。この現象は、体内のグリコーゲンーが枯渇してしまうからなんです。要するに、「ガス欠」です。実は、体内に蓄えられているグリコーゲンのエネルギー量は、筋肉と肝臓あわせても約1800kcal程度です。1回フルマラソンを走ると2000kcal以上のエネルギーが必要なので体内の糖質エネルギー量だけでは足りません。そこで、あらかじめ体内にグリコーゲンを溜め込み途中で枯渇しないようにする必要があるんです。

そこで、最近は「グリコーゲンローディング」という食事法を取り入れることが多くなりました。簡単に言うと、糖質を含む食品を多くとり、体内に貯めておける上限までグリコーゲンを貯蔵する方法です。ただし、糖質の多い食品だけを食べればいいわけではありません。「1日の総摂取エネルギー量の70%以上を糖質で摂るようにし、糖質で増えた分のエネルギー量を脂質やたんぱく質の割合を減らして調整する」ものです。

この「グリコーゲンローディング」、大会3日前から始めるのがベストです。糖質は、主食となるご飯やパン、麺類以外にもジャガイモなどの根菜類や果物からも摂れるので、主食だけに偏らずバランスよく食べましょう。ただし、必要以上に食べ過ぎてしまいカロリーオーバーにならないように気をつけてくださいね。主食がメインになるため、おかずは少なめにすること、体のコンディションを整えるために果物を多めに摂ることがポイントです。

これから大会を控えている方、走ってみようと思っている方、ぜひ食事のことも意識してベストタイム目指してがんばってください!応援 デコメ絵文字応援 デコメ絵文字

『日本人の食事摂取基準(2015年版)』 ~その2(重症化予防)~

2015年 11月 5日 木曜日

すっかり日が短くなり、秋も深まってきましたね。
そろそろ紅葉も見ごろを迎える頃でしょうか

前回に引き続き、日本人の食事摂取基準
(2015年版)の話題ですが、 今月は、
「重症化予防」についてお話したいと思います。

2015年版では、策定目的である
生活習慣病の発症予防に加えて、
新たに「重症化予防」が追加されました
   

今まで、日本人の食事摂取基準は、主に健康な人を対象とした基準でした。
しかし、今回の改定では、
「高血圧、脂質異常、高血糖、腎機能低下に関して保健指導レベルにある者までを含む」
とされています。
すなわち、軽度の疾患(生活習慣病)を有する人も対象となったということです

食事摂取基準では、いくつかの栄養素に「目標量」が設定されています。
「目標量」とは、生活習慣病の予防を目的として設定される値です。

例えば、成人女性の食塩の目標量は、7.0g/日未満です。
食塩の場合には、高血圧予防、胃がん予防の観点から、目標量が設定されています。

2010年版の目標量は、発症予防(病気にならないこと)に限定されていましたが、
2015年版では、重症化予防(病気を悪化させないこと)も含まれるようになっています。

日本人の食事摂取基準は、厚生労働省のホームページより、
全文をダウンロードすることができます
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html

2015年版では、参考資料として、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連
掲載されています

高血圧
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042644.pdf
脂質異常症
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067136.pdf
糖尿病
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067137.pdf
慢性腎臓病
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042647.pdf

疾患ごとに、摂取が推奨される栄養素、控えた方がよい栄養素が提示されており、
その根拠も書かれています。

ご興味のある方は、ぜひご覧ください