『2015年 日本人の食事摂取基準』  ~その1(BMI)~

2015年 10月 2日 金曜日

暑さ寒さも彼岸まで・・・とあるように、最近では少しずつではありますが

クリックすると新しいウィンドウで開きます 秋の気配を感じるようになりました。

皆さま、元気にお過ごしでしょうか?                                                                                                       といえば・・・、読書の秋!スポーツの秋!そして食欲の秋!などの表現がよくされます。

食欲の秋!!

様々な食べ物が旬を迎えること、気温が落ち着くことで食欲が増進することが                                                                                          この言葉の表現の意味なのかな?と思っています。                                                                                                おいしい物がたくさん出回ることで、食事も楽しくてたくさん食べると・・・。                                                                                       体重が増加することも考えられますね・・・。

 

体重管理の指標としてBMIがあるることはご存知の方も多いと思います。                                                                                                    さて、今回はBMIのお話です。

BMI身長と体重から計算することが出来ます。                                                                                                                                      BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) で求められます。

たとえば、身長160cm体重が60kgの場合                                                                                                                         60(kg)÷1.6(m)÷1.6(m)=23.4 BMIは23.4になります。                                                                                                                       この数字で体重管理を行います。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが・・・                                                                                                                    BMI22が最も健康的な体重とされています。                                                                                                               今まではどの年齢の方でも18.5~25.0未満が適正体重となっていました。

あれ?じゃあ、今は違うの?と思いますよね!そうです!!違うんです。

『2015年 日本人の食事摂取基準』では、                                                                                                               あらたにBMIに年齢別で幅を持たせています。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

新しいBMIの範囲をお知らせします。

18歳~49歳 : 18.5~25.0未満

50歳~69歳 : 20.0~25.0未満

70歳以上   :    21.5~25.0未満

上限は変わりませんが、下限が年齢により異なります

BMIを計算し、ご家族の体重管理をしてみてはいかがでしょうか?                                                                                                                 食事をおいしく食べ、程いい運動(ウォーキングがお勧めです)をし、                                                                                                               BMIを計算し体重管理をしてくださいね!

 

※日本人の食事摂取基準って?

厚生労働省が主に、管理栄養士や栄養士などの医療従事者向けに発表しているガイドラインで、5年ごとに改定されています。

お盆の料理 ~新潟県~

2015年 8月 6日 木曜日

まだ暑い日々が続きますが、皆様どのようにお過ごしでしょうか?
この時期にはお盆の準備で忙しくなるご家庭も多いことかと思います。

今月は、お盆についてご紹介します!
-お盆の由来とは??-
一説では、インドで行われていた仏教の行事が由来となっています。
正式名称は「盂蘭盆(うらぼん)」で、略して「お盆」と呼ばれています。

お盆とは、祖先の冥福を祈る行事です。
盆の入りに迎え火を焚いて、祖先の霊をお迎えします。
そして精霊棚を作り精霊馬や供物を供えて、僧侶にお経をあげていただきます。
精霊馬とは、お盆の時期に飾るキュウリの馬とナスの牛です。
馬で速く戻ってきてもらい、牛に荷物(供物)を積み、ゆっくりとあの世へ戻ってもらうとされています。
そして、お盆の最終日には送り火を焚いて、祖先の霊をあの世へ送り出します。

この時期は親戚の集まりなどで、様々な郷土料理が登場するかと思います。
我が家では祖母が新潟出身のため、「のっぺい汁」がよく出てきました。
今回はこの「のっぺい汁」の作り方を紹介します。

●材料(2人分)
さといも  1個(50g)
にんじん  20g
ごぼう   20g
こんにゃく 20g
干ししいたけ 1枚
きぬさや 3枚

水 300cc
顆粒だし 2g
醤油 小さじ2
酒  小さじ1
みりん 大さじ1
塩 適量

片栗粉 1g

●作り方
①さといも、にんじん、ごぼうは皮をむいて、乱切りにします。
②ごぼうは酢水に浸してアクを取り、さといもは塩でもんでぬめりを取ります。
③こんにゃくは短冊切りにします。
④干ししいたけはぬるま湯で戻して薄切りにします。※戻し汁は捨てずにとっておきます。
⑤きぬさやは熱湯でさっと茹でて斜めに切ります。

⑥鍋にだし汁、干ししいたけの戻し汁(50cc)と調味料を入れて火にかけます。
⑦きぬさや以外の材料を入れます。
⑧アクを取りつつ、柔らかくなるまで煮ます。
⑨最後に水で溶いた片栗粉を少しずつ入れて、とろみを調整しながらツヤが出るまで火にかけます。

⑩器に盛り付けて、きぬさやを散らして完成です!

材料や汁も地域によって様々で、貝柱でだしをとるレシピもあるようです。
野菜がたくさん採れるのっぺい汁、是非お試しください!

熱中症診療ガイドライン2015

2015年 6月 1日 月曜日

みなさま、こんにちは。
暑い日が続いていますね

昨日の東京都心の最高気温は32.2であり、
5月としては、統計を開始した1876年以降、
最も高い気温だったそうです。
また、5月に東京都心で夏日を記録した日は22日であり、
観測史上最多となったようです。
これから梅雨に入るということを忘れてしまいそうですね。

先日、幕張へエアレースを見に行きましたが、
本当に暑い日で、熱中症になる寸前でした。
これからの季節、水分、塩分補給は必須ですね。

さて、今年の4月13日、日本救急医学会より、
『熱中症診療ガイドライン2015』が公表されました。
http://www.jaam.jp/html/info/2015/pdf/info-20150413.pdf

このガイドラインには、熱中症の基準治療方法
どのような人が熱中症にかかりやすいか等が書かれています。

従来、暑熱による障害は、熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病などと表現されていましたが、
ガイドラインでは「熱中症」として総称するものと定義されています。
また、重症度に応じて、Ⅰ度からⅢ度に分類されています。

熱中症は、体内での熱の産出と放散のバランスが崩れて、
体温が著しく上昇した状態であり、
「暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称」です。

診断基準としては、「暑熱環境に居る、あるいは居た後」の症状として、
めまい、失神(立ちくらみ)、生あくび、大量の発汗、強い口渇感、筋肉痛、
筋肉の硬直(こむら返り)、頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、痙攣、
せん妄、小脳失調、高体温等の症状を呈するものとされています。

それでは、熱中症の予防・治療として、何を飲めばいいでしょうか?
ガイドラインには、下記のように書かれています

「塩分と水分の両者を適切に含んだもの(0.1~0.2%の食塩水)が推奨される。
 現実的には経口補水液が望ましい。」

『経口補水液』
過去にも、このブログで何回か紹介されています。
最近では、ほとんどのドラッグストアで販売されており、年々種類も増えています。

経口補水液とは、脱水状態時に水分と電解質をすばやく補給できるように
ナトリウムとブドウ糖の濃度を調整した飲料です。

熱中症では脱水状態を伴っている可能性が高く、
速やかに水分を補給することが大切です。
そのためにも、やっぱり経口補水液がいちばんなんですね

予防という観点から考えると、スポーツドリンクでよい場合もありますが、
スポーツドリンクの種類によっては塩分量が少ないものもあるため、注意が必要です。
スポーツドリンクを選ぶ際には、ナトリウム量をよく確認することをお勧めします。
ナトリウムとして40~80mg/100mL以上含まれているものが良いですね。

梅雨入り間近で、暑さが和らぐことを期待したいのですが、油断は禁物です。
正しい水分、塩分補給を行い、熱中症に備えましょう