熱中症

2018年 7月 9日 月曜日

7月になり梅雨の時期も終わり、本格的に夏がやってきました。

この時期ニュースでよく耳にするのが熱中症です。
熱中症は、7月中旬から8月上旬にかけて発症件数が多くなります。
そこで、熱中症に負けない身体を作るための、自分で出来る予防法と対策を紹介します!

 

☆熱中症とは☆

高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れることで、起こります。

症状としては、
頭痛、筋肉痛、めまい、大量の発汗、吐き気や倦怠感、
重症になると意識障害や痙攣があります。

また、屋外だけでなく、室内でも熱中症になる危険性はありますので、
室内にいるときも注意が必要です。

熱中症は自分自身で対策をし、未然に防止することが大切です!

 

☆予防法☆
身の回りの環境を整える
(なるべく日陰にいる、日傘や帽子を使用、通気性の良い衣服の着用など)

自分の体調の変化に気づく
(暑さの感じ方は人それぞれ異なるので、自己管理が必要です。)

水分だけでなく塩分を摂取する
(脱水状態は、水分と塩分が体内から減っている状態です。水やお茶で水分だけを補給すると身体の塩分が薄まってしまいます。
大量の汗をかくときは、とくに塩分摂取が大切です。)

 

☆熱中症対策にとりたい栄養素☆

1.ビタミンB1
ビタミンB1が不足することで、ピルビン酸や乳酸などの疲労物質が溜まり、疲れやすくなります。
そうすることで、食欲不振・倦怠感などの症状が発症し、
熱中症へのリスクが高まりますので積極的に摂ることをお勧めします!

→ビタミンB1が豊富に含まれる食材
  豚肉、レバー、大豆などの豆類、うなぎなど

2.クエン酸
乳酸の分解を促進し、疲労回復を助ける働きや、食欲を増進させる働きもあります。         

→クエン酸が豊富に含まれる食材
レモン、パイナップル、キウイ、お酢、梅干など                         

3.カリウム
 汗をかくと塩分と同時にカリウムも排泄されます。
カリウムが多く存在する細胞内液の脱水は、熱中症になったときの回復に影響を与えます。

→カリウムが豊富に含まれる食材
ほうれん草、かぼちゃ、いも類、納豆、バナナ、海藻類など

*カリウムは水溶性なので、調理の際は煮汁などを利用するとなおよいです。

☆熱中症対策簡単レシピ☆
豚肉とわかめと梅のうどん

【材料】

・うどん(ゆで麺)・・・1人分(約200g)
・豚もも肉しゃぶしゃぶ用・・・50g
・カットわかめ・・・1g
・梅・・・1つ
・ねぎ・・・10g
・ストレートめんつゆ・・・80ml(使用するめんつゆに合わせて濃さや量は調整してください)

 

【作り方】

①うどんをゆでて冷やす
②豚肉をさっとゆでて、ざるにとり冷ます
③カットわかめは5分程度水で戻す
④うどんにめんつゆをかけ、豚肉、わかめ、梅、ねぎを乗せる
(写真のねぎは大きめに切ってゆでましたが、小口切りでも良いです!)

☆熱中症になったときの応急処置は☆

涼しい場所に移動する
衣服をゆるめる
身体を冷やす(脇の下、首などの太い血管があるところ)
こまめに水分塩分を摂る(経口補水液やスポーツドリンクがおすすめです)

熱中症のときは、0.1~0.2%の食塩を含んだスポーツドリンクや経口補水液をお勧めします。
経口補水液とは、水分と塩分が速やかに吸収、補給できるよう塩分と糖分のバランスを調整した飲料のことをいいます。

身近なところから対策し、熱中症を未然に防ぎましょう!

夏至(げし)と半夏生(はんげしょう)について

2018年 6月 13日 水曜日

梅雨に入り、蒸し暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

まもなく夏至ですね。
今年の夏至の日は、6月21日です。

夏至は、1年で最も昼が長い日です。
夏至の瞬間があるということは皆さんご存知でしょうか?

夏至の瞬間は
太陽が夏至点を通過する瞬間 です。

今年の夏は暑くなる予報が出ていますね。
夏に備えましょう!
皆さん、半夏生(はんげしょう)という時期はご存知でしょうか。

夏至から11日目にあたる日、もしくはその日から5日間のことを
半夏生といいます。

今年は、7月2日から6日半夏生にあたります。
地域によって異なるようですが
梅雨明けが間近、梅雨明け直後の頃を示しています。

また、
「チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな」と言われ、
田植えの時期は、夏至が終わり半夏生の前までが田植えに
適している時期とされています。

今回は、半夏生に食べるもの についてご紹介します。

半夏生の時期には
小麦タコサバが食べられています。

 

関東やそれ以外の地域では小麦で作った餅、香川県ではうどんが食べられています。

小麦には炭水化物が多く含まれ、脳のエネルギーとなったり、

身体を動かすためのエネルギーとなります。
生活するうえで欠かせない栄養素です。

 

関西地方では、タコが食べられています。
これには、タコの足のように根に張ることができるようにと豊作を願う意味がこめられているそうです。

ところで、美味しいタコの選び方のポイントはご存知でしょうか?

<美味しいタコの選び方>
①タコは吸盤の吸い付きが強い
②足が太い
③表面のぬめりがない

以上の3つが美味しいタコを選ぶポイントです。

また、タコにはタウリンというコレステロールを下げる成分や
水溶性ビタミンであるナイアシンミネラルである亜鉛が含まれています。

<おすすめの調理方法>
蒸し料理です。
ゆでてしまうと栄養素が流出してしまします!
栄養素を多く摂取するために、タコの蒸し料理に挑戦してみませんか?

 

福井県大野市を中心とした地域では、サバが食べられています。
サバにはEPA・DHAという不飽和脂肪酸が多く含まれています。
最近、いろいろな場面で見ることも多いEPA・DHAはなぜ身体によいと言われているのでしょうか?

血中コレステロール中鎖脂肪酸を減らす働きがあるため、血液を流れやすくし、脳梗塞や心筋梗塞を予防します。

美味しいサバの選び方をご紹介します。

<美味しいサバの選び方>
①全体が金色っぽい
②皮目が黄ばんでない
③模様がはっきりしている
弾力がある
太っている
目が澄んでいる
⑦エラが鮮やかな赤色

のものを選ぶとよいそうです。

また、切り身は、切り口が柔らかくなってしまっているものは避けたほうがよいです。

<おすすめの調理法>
煮物がおすすめです。
サバには、EPADHAビタミン類ミネラルが豊富に含まれています。
ビタミンB郡やミネラルである鉄は水溶性です。
水に溶ける性質を持ちます。
そのため、煮汁まで美味しく食べることで栄養を多くとることができます。

しかし、煮汁まで食べることは塩分を多く摂取してしまうことがあります。
塩分の量に注意しながら、美味しく食べましょう。

 

今年はあまり知られていない半夏生の時期に食べる食材に挑戦してみてはいかがでしょうか?

梅雨が続きじめじめしている時期ですが、
夏に備えましょう!

妊娠と葉酸について

2018年 5月 22日 火曜日

5月に入り、早くも日中は汗ばむ陽気になってきましたね。

急な気温の上昇で起こりやすい脱水や熱中症などの体調管理にも気をつけたいところですね。

さて、今回のテーマは、「妊娠と葉酸について」です。

最近、よくメディアなどで目や耳にする「葉酸」ですが、ビタミン?ミネラル?どんな働きをする栄養素なの?身体にとってどんな良い働きをするの?などと葉酸について詳しく知らない方のために、ぜひ紹介したいと思います。

葉酸について

元気な赤ちゃんを産むために、妊娠中のお母さんがとらなければならない栄養素は沢山あります。胎児の身体をつくるタンパク質、血液をつくる鉄。骨や歯をつくるカルシウム・・・などなど。それに加え、最近、胎児の脳や脊髄(中枢神経)の発達に欠かせない栄養素として注目されているのが、ビタミンB群の一種である「葉酸」です。

葉酸ってどんなもの?                                                                                

葉酸の「葉」は、緑を連想させます。それもそのはず、葉酸はほうれん草などの葉菜に多く含まれる水溶性のビタミンの一種です。

1941年にほうれん草から抽出され、「葉酸」と名づけられました。

葉酸の働きとは?

葉酸の働きは主に2つあります。

1つ目は、細胞が新しくつくられる場に不可欠で、子どもから大人まで私たちが毎日食事からとるべき必須栄養素の一つです。

赤ちゃんの脳と脊髄の原型は妊娠後、6週目までにできるため、特に妊娠前1ヶ月から妊娠初期3ヶ月までは、積極的に摂る必要があるといわれています。不足すると「神経管閉鎖障害」発症のリスクが上がります。

2つ目は、ビタミンB12と一緒に赤血球をつくります

葉酸が不足すると、正常な赤血球ができなくなり、「巨血芽球性貧血」を引き起こします。ビタミンB12と一緒に摂るとより効力が増します。お腹の赤ちゃんのためだけでなく、生まれた後も、またお母さんの体にとっても葉酸が不足しないようにしなければなりません。

葉酸はどれだけとればいいの?         

妊娠を計画している女性、                  400ug/日(が望ましい)

および妊娠の可能性がある女性

妊娠前1ヶ月~妊娠初期3ヶ月       640ug/日

妊婦                                                440ug/日

授乳婦                                                         340ug/日                                                                                                                                          

18~49歳の女性が1日に摂取するべき葉酸の推奨量は240μg/日

厚生労働省HP参照

どんな食材に含まれるの?             

葉菜類(ほうれん草など)

その他緑色の濃い野菜(ブロッコリー、アスパラガスなど)

果物(イチゴ、かんきつ類,アボカドなど)

豆類(納豆、枝豆など)

卵黄、のり、南瓜、

レバー、うなぎの肝

摂取する上での注意点は?

妊娠初期には、継続してビタミンAの多い※レバーやうなぎなどの食材やサプリメント(ビタミンA)を大量に摂り続けるのは「先天性異常」を及ぼすことがあるため、注意が必要です。摂取量の上限は2700ug/日ですが、通常の食事摂取量では特に問題ありません。また葉酸は、水溶性ビタミンであるため、必要以上は体外に排出されると考えられています。摂取量の上限は「1日900~1000ug(上限量は年代別による)」とされていますが、日本の女性、妊婦さんは400ugにも達してないのが現状ですから、こちらも摂り過ぎについて心配することはまずありません。

効果的な摂り方は?

葉酸は、水や熱に弱く、ゆでた野菜では約50%がゆで汁に溶出するといわれています。生で食べられるもの以外は、ゆで汁ごと食べられる汁やスープがおすすめです。また、魚介類に多く含まれるビタミンB12も一緒に摂るのがおすすめです。

<葉酸を効率良く摂れるレシピ>

あさりとブロッコリーのミルクスープ                    

~材料~                                                                                                                

あさり(殻つき)200g

酒       少々

ブロッコリー 1/2 株(ほうれん草やアスパラガス、枝豆などの代用でもOK!)                                

玉ねぎ   1/2個

にんじん  1/2本

じゃが芋  50g

A【水400ml コンソメ小2 牛乳200ml 塩・こしょう少々】

~作り方~

①あさりは砂抜きをしてこすり洗いをする。(※50度洗い→短時間で砂抜きが出来るのでオススメです!)

②ブロッコリーは一口大に、玉ねぎ、人参、じゃが芋をさいの目に切る。

③あさりは酒蒸しし、全ての殻が開いたら、一旦お皿に取り出し、冷めた後に殻をとっておく。

④鍋にAをひと煮立ちさせ、②を加えて20分ほど煮込む。

⑤③の具材がやわらかくなったら③と牛乳を加え、ひと煮立ちさせる。

⑥塩、こしょうで味を整えて出来あがり。

50度のお湯500ml(あさりがしっかり浸かる量)を準備し、あさりを入れて3分間待つ。

お湯を捨てて、流水で1分間こすり洗いをしたら砂ぬきは完了です。

 

妊娠中だけでなく、皆さんにとって必要不可欠な栄養素である「葉酸」。

毎日の食卓に欠かさず摂りいれましょう。