食中毒予防の3原則

2024年 6月 20日 木曜日

食中毒の原因には、細菌、ウイルス、自然毒、寄生虫などがありますが、梅雨の時期は、特に細菌による食中毒に注意が必要です。

 

食べ物に細菌が付着し、食品中で増え、体内に侵入することによって、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの食中毒の症状が発生します。

 

食中毒予防の3原則は、細菌を「つけない、増やさない、やっつける」です。

3原則を実践し、食中毒を予防していきましょう!

 

 

①細菌をつけない

掃除やトイレの後、鼻をかんだ後やスマートフォンを触った後など、日常生活では手に細菌が付着しやすい場面が多くあります。

細菌をつけないためには石鹸やハンドソープを用いた手洗いを習慣化することが重要です。手のひらや甲だけでなく、指と指の間、爪の間、手首などもしっかりと洗いましょう。

 

その他に、食中毒菌をつけないための対策として、以下のポイントがあります。

 

ポイント

・生の肉や魚が入っている容器は、ポリ袋に入れ、肉汁などが他の食品に付着しないようにする。

・生野菜や果物はしっかり洗う。

・生の肉や魚を切った後、続けて野菜や果物など生で食べる食品や調理済みの食品を切ることはしない(食品ごとに包丁やまな板を分けて使用する、または熱湯や塩素系漂白剤で消毒した後に使用すると良い)。

 

 

②細菌を増やさない

細菌は時間とともに増殖します。また、温度20℃~50℃、湿度75%以上で増殖しやすくなります。

細菌を増やさないために、以下のポイントを参考に食品を保存するようにしましょう。

ポイント

・スーパーなどで購入した食材は速やかに持ち帰り、冷蔵庫、冷凍庫に入れる。

・調理後の食品は、室温に長時間放置せず、すぐに食べる。

・冷凍品の解凍は、電子レンジを使用するか、流水で短時間に行う。

・作り置きをした料理を保存する場合は粗熱をとり、10℃以下で保存する。また、カレーやシチューなど大鍋で作った料理を保存する場合は、短時間で温度が下がるように小分けにする。

 

 

③細菌をやっつける

ほとんどの細菌は加熱によって死滅します。加熱や消毒を行うことで、食品に存在するほとんどの細菌を除去または死滅させることができます。

ポイント

作り置きをした料理や、お弁当、テイクアウト料理を再加熱して食べる時は、75℃を目安に、中心まで十分加熱する。味噌汁やスープなどは、沸騰するまで加熱する。

・調理器具は、使用後定期的に熱湯や塩素系漂白剤で消毒をする。

                              

 

買い物や調理、食事の場面ごとに、食中毒予防のための3原則を実践してみてください!

ここまで読んでいただきありがとうございます。

非常食を備える

2024年 5月 20日 月曜日

近頃、防災対策への関心が高まっているのではないでしょうか。

防災対策のひとつに、非常食の備えが思い浮かぶかと思います。

ライフラインが停止した場合、復旧までに、電気は約1週間、水道は1~3週間、ガスは2~5週間程度かかると言われています。また、物流機能の停止によって、スーパーで食品を手に入れることが困難になることも想定されます。

 

農林水産省の「災害時にそなえる食品ストックガイド」では、各家庭で最低3日分~1週間分の食料備蓄が望ましいとされています。

 

 

今回は、非常食についてお伝えしたいと思います!

 

  • バリエーション豊かな非常食で、ローリングストック

    最近では非常食のバリエーションが広がり、おいしく日常的に使いやすい食品も出回っています。
    非常食の多くは賞味期限が長く設定されていますが、うっかり賞味期限を切らしてしまったということはないでしょうか。また、備蓄のためのスペースが無い、お金がかかりそうと思って、災害食の備えをつい先延ばしにしてしまうということはありませんか?
    ローリングストック(循環備蓄)という方法を取り入れることで、そのようなお悩みも解消できるかもしれません。

ローリングストックとは、普段から少し多めにレトルト食品や缶詰などをストックしておき、日常生活で消費することです。使った分は買い足し、一定量を保ちながら、消費と購入を繰り返し、賞味期限が切れる前に非常食を循環させることができます。

 

  • 災害時の食事は、栄養バランスが偏りやすい

    災害時、まずはエネルギーの摂取量を確保することが優先されます。そのため、支援物資はおにぎりやパンなどの炭水化物が多くなり、たんぱく質や、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素が不足しやすくなります。

    たんぱく質は、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品に多く含まれ、筋肉や皮膚、免疫物質を構成する栄養素です。不足すると、筋肉量の低下や、免疫機能の低下を引き起こす可能性があります。

    たんぱく質を補給するための非常食として、ツナ、サバ、焼き鳥、大豆の水煮などの缶詰を備蓄しておくと良いでしょう。



    ビタミン・ミネラル・食物繊維は、野菜・きのこ・海藻類に多く含まれ、これらの栄養素が不足すると免疫機能の低下や、体の不調が出やすくなります。
    水で戻せる乾燥わかめや、フリーズドライ野菜、レトルトの野菜スープ、野菜ジュースなども備蓄しておくと良いでしょう。
    また、玄米や麦ごはんは、白米に比べてビタミンB群、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。玄米や麦のパックごはんも市販されているため、非常食としてもおすすめです。

 

  • カセットコンロ・ガスボンベを用意しておくと、災害時の調理の幅が広がる


    冬の時期に、カセットコンロを使用して鍋物を楽しむ、という方も多いのではないでしょうか。災害時にガス・電気が止まってしまった時にも、カセットコンロが役立ちます。


    カセットコンロでお湯を沸かし、耐熱性のポリ袋に食材を入れ、袋のまま湯煎することで加熱調理が可能です。さらに、水も汚れないので再利用できます。ご家庭にカセットコンロを1台用意しておくと、災害時にも温かい食事がとれます。

    なお、カセットボンベの使用期限は約7年です。定期的に使用期限を確認するようにしましょう。


  • 大切な水の備蓄


    東京都水道局の調査によると、家庭における1人が1日に使う水の量は、平均221ℓ程度と言われます。飲料水の備蓄は、最低でも1人1日3ℓ×3日分は用意しておきたいものです。

    水道水を飲用水として備蓄する場合は、清潔なペットボトルなどに、口元いっぱいまで水を入れ、しっかり蓋を閉めて直射日光を避けて保存しましょう。塩素による消毒効果で3日程度は飲用できます。


    保存期限が長く設定されている「保存水」を購入しておく方法もおすすめです。
    2ℓのペットボトルと、パウチ状や500㎖のペットボトルなど持ち運びやすい形状を、併せて用意しておくと良いでしょう。

    もちろん飲用水とは別に、洗濯やトイレなどで使用する生活用水の備蓄も必要です。生活用水は、お風呂の水をためておく方法をおすすめします。

 

また、日ごろから近所の災害時給水拠点場所を確認しておくことも大切です!

ここまでお読みいたきありがとうございました。

初鰹を味わいましょう!

2024年 4月 20日 土曜日

スーパーの鮮魚コーナーで、初鰹をよく見かけるようになりました!

皆さん、鰹はお好きですか?

ご存知の通り、鰹は漁獲時期によって“初鰹”、“戻り鰹”と呼び方が変わり、年に2回旬を迎えます。

初鰹は、春から初夏にかけて、まさに今の時期が旬です。戻り鰹は秋に旬を迎えます。
漁獲される時期が変わると、味や栄養価にも違いが出てきます。

 

 

今回は、そんな鰹についてお伝えしたいと思います。

 

初鰹と戻り鰹の違い

鰹はサバ科の一種で、一生休まず泳ぎ続ける回遊魚です。初鰹は、春先にいわしを追いながら黒潮に乗って北上してきます。
この時期の鰹は成長途中で、猛烈な速度で泳ぎ回る若い鰹で、脂肪が少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。
反対に、戻り鰹は餌をたっぷりと食べ丸々と太り、秋に産卵のために温かい海へ向かって南下します。初鰹の約10倍の脂肪を含んでおり、もちっとした食間で濃厚な味わいが特徴です。

鰹の栄養価

鰹は魚の中でも高たんぱく質で、またビタミンB群、ビタミンD、鉄分も多く含まれます。ビタミンB群の中でも特にナイアシンの含有量が多く、鰹の切り身1食分(約80g)で、成人が1日に必要とするナイアシンをほぼカバーします。ナイアシンは食品から摂取した糖質や脂質をエネルギーに変えるときに必要な栄養素で、アルコールの分解もサポートしてくれます。

また鰹の脂肪には、動脈硬化、脂質異常の予防効果があると言われる、EPA・DHAが多く含まれます。

スーパーで鰹を選ぶときのポイント

切り身よりも、空気に触れている面積が少ない柵で購入するのがおすすめです!
皮と身の間に脂があるものを選ぶと、より鰹のうま味を味わえます。

鮮度が落ちると、血合いが茶色っぽいくすんだ色に変化し、切り口の表面が虹色の様に光って見えます。
身が鮮やかな赤・ピンク色のものを選びましょう。

また、保存の温度管理が不適切だと、食中毒を引き起こすリスクのあるヒスタミンという物質が増殖する可能性があります。
ヒスタミンは加熱しても除去できないため、購入後は冷蔵庫で保管し、新鮮なうちに食べきりましょう。

 

おいしく、効率よく栄養が摂れる、おすすめの食べ方

揚げ物やグリル調理により鰹の脂が流出してしまいます。鰹に含まれるEPA・DHAを効率よく摂取するには、生や汁ごと摂取するのがおすすめです。


さらに、鰹に多く含まれる鉄分は、胃酸が分泌されると吸収されやすくなります。鰹のたたきに、柑橘類のような酸味がある食品を添えて食べるのも良いですね。

 

 

 

ぜひ今日のおかずの一品に、栄養豊富な鰹を取り入れてみてはいかがでしょうか😊