ノロウィルス ~その3~

2014年 12月 22日 月曜日

今年も残り少なくなってしまいました。クリスマスツリー<ブルー>
クリスマスも近づき、色とりどりのイルミネーション
街中も飾られているようです。
そして、2014年もあとわずかとなりました。

さて、本年最後のブログです。
3回シリーズ『ノロウィルス』ですが、今回が最終回です。
対策と家庭内の感染を防ぐ方法をお話します。
 

●家族がノロウイルス罹ったら・・・。 
感染した人のふん便や嘔吐物を介して、他の人へ感染します。 
そのため、感染を防止する対策が必要です。

1.手洗い後に使用するタオルは、共用を避けましょう。
  個々で使用するようにタオルを用意するか、ペーパータオルをお勧めします。

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2.汚物が衣類やシーツなどについた場合
  ①衣類やシーツは、ビニール袋に入れてください。(周囲を汚染しないことが目的です。)
 

 ②熱湯消毒をする方法(85℃で1分間以上)か、0.02%次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で  
   消毒する方法のどちらかを行います。 
   家庭で使用する液体塩素系漂白剤(衣類用、キッチン用)は6%濃度です。  
   液体塩素系漂白剤20mL水を加えて6Lにすると、0.02%濃度溶液ができます。
   消毒終了後に、他のものと一緒にしない最後に洗います。   

《注意点》 
   次亜塩素酸ナトリウム溶液は色物や柄物は、色が落ちてしまいますので気をつけてください。
   また、消毒する際に塩素ガスが発生することがあるので、使用時は十分に換気をお願いします。 
   汚物を処分される方も、マスクや使い捨てビニール手袋を使用して感染には注意してくださいね! 
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参考までに・・・。   
感染性胃腸炎になった場合、処分してもいいようなシーツや下着などを使用すると楽です。 
ビニール袋に入れ、そのまま処分が出来るためです。
子供が小さいとき、感染性胃腸炎に罹った際に 
主治医が教えてくださり、とても助かりました。 
この方法で、感染が防げたので紹介させていただきました。

これからの季節は、ニュースでも給食でノロウイルス集団感染
流行の兆しなどが取り上げられることもあるかもしれません。
皆さまも気をつけてくださいね!  
管理栄養士として見過ごせない、ノロウイルスのお話を
3回シリーズでお知らせしました。

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とても寒い日が続いていますが、体調を崩さぬようお気をつけください。
今回のブログは今年最後となります。

来年も管理栄養士がお届けする『ほのぼの食ライフ』をよろしくお願いいたします!
皆さま、良いお年をお迎えください。

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ノロウィルス ~その2~

2014年 12月 4日 木曜日

日増しに寒くなってきましたね・・・。                                                                                                                                                 
ちらほらとインフルエンザの話題も耳にするようになりました。

さて、前回に続きノロウイルスのお話です。
今回はノロウィルス予防法です。

ノロウイルスの食中毒を防ぐためには? 
1.食事の前やトイレの後などには、必ず手を洗いましょう 。 

    ※最も重要で、効果的な予防方法は「流水・石けんによる手洗い」です。
      爪の間や手のひらのシワ念入りに洗いましょう。
   手のひらを丸めるとシワがくっきり出ます。
   もう片方の指先で、そのシワから汚れをかき出すように洗いましょう!  
   爪ブラシを利用してもいいですね。
   シワの中の汚れもきれいに洗える方法ですので、紹介したように手洗いしてみてください。  
   手首までしっかりと洗いましょう。
   また、石けんはよく泡立てることも忘れないでくださいね!
   泡に包まれて汚れは落ちます。
   泡立てが不十分だと、汚れがよく落ちないので注意しましょう。 

 2.調理はしっかり中まで火を通しましょう。         
  『牡蠣』やアサリなどの二枚貝は、生や半生で食べると食中毒にかかる可能性があります。
 加熱は中心温度85℃で1分以上が目安です。
 十分に火を通すことで、食中毒のリスクを下げることが出来ます。 

                                   

3. 調理器具などの消毒は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を用いましょう。 
  アルコールや逆性石けんはあまり効果がありません。
  消毒といえばアルコールを思い出しますが、万能ではありません
  ノロウィルスの効果があるのは、次亜塩素酸ナトリウムだけです。
  用途に応じて、使い分けをしましょう。                                                                                                                                                               

  余談ですが・・・。 
管理栄養士や栄養士など、集団給食の調理に携わるものは 
ノロウイルス感染を起こさないために、健康や衛生管理も徹底しています。 
生の『牡蠣』はもちろんですが、鍋に入れて加熱したものや牡蠣フライも食べないことが常識です。 


ノロウイルスを保菌していることを気づかずに調理をしてしまうと   
集団感染を起こしてしまう危険があるからです。  
おいしく安全な食事を提供するためには、必要なことなのです。

皆さま、いかがでしたか?
予防法としては、手洗いがとても重要です。
手洗いのあとには、クリームなどを利用して保湿も心がけてください。
手が荒れているのに、そのまま調理をすると別の食中毒の危険も出てきます。
こまめにクリームを塗りましょう!
次回は、家族がノロウイルスに罹ったら・・・
対策と家庭内の感染を防ぐ方法をお話します。  

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ノロウイルス ~その1~

2014年 11月 5日 水曜日

皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

木枯らしが吹いたり、初雪が降った様子がテレビに映し出されたり・・・
冬の足音が、ひたひたと聞こえてくるようです

日が短くなって、なんとなく寂しい感じもしませんか?
でも!秋から冬は様々なおいしい食べ物が、お店にたくさん並びますね。
果物は豊富だし・・・、寒い日は鍋もいいなぁ~。
あら、大変!食べたいものがたくさんあって、何の話をしましょう・・・。

 

鍋・・・野菜、魚介類・・・『牡蠣』!!
『牡蠣』といえば・・・・、ノロウイルス?

ノロウイルスについて、お話しましょう

 

 

冬に流行する感染性胃腸炎は代表的な感染症です。
ノロウイルスは、 その感染性胃腸炎のひとつです。

同じ感染性胃腸炎のロタウイルスは、
小さなお子様に多く見られるので
ご存知の方もいらっしゃるのでは?と思います。

レモンを絞って生で!鍋に!!フライに!!!
冬には大活躍の『牡蠣』ですがノロウイルス
持っていることがあるんです。
もちろん、生産や加工をされている方々は
ノロウイルスを含まない『牡蠣』を提供しようと
努力してくださっています。

ただし、『牡蠣』が持っている細菌が一様ではないため
取り除いてゼロにすることはとても難しいのです。
食べられた方の体調の良し悪しによっても、発症のリスクは違ってきます。

ノロウィルスをよく知ることで、防げることもたくさんあるんです。
さて、今回はノロウイルスを少しだけ詳しく話していきます。

 
どうしてノロウイルスが起こるのか?
ノロウイルスを内臓に取りこんだ二枚貝を生や加熱が不十分な状態で食べたり、
感染した人の便や嘔吐物に触れた手を介して起こります。
感染した人が十分に手を洗わないで、調理した食品を食べた場合も感染する恐れがあります。

二枚貝って・・・・・?と思われた方のために、説明です!
殻が二枚の貝のことです。アサリ・ホタテ・ハマグリ、そして『牡蠣』など。
『牡蠣』の殻は身が収まっている部分と蓋のような平らな部分の二枚です。
アサリなどと違い、少しわかりにくい二枚貝ですね。

 
症状は?
潜伏期間(感染から発症までの時間)は1~2日で、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛です。
発熱は軽度(37.0~38.0℃)の場合がほとんどです。
通常は症状が1~2日続いた後、治癒します。
また、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあるようです。
もともと健康な方は軽症で回復しますが子どもやお年寄りなどでは重症化することもあります。

とーってもおいしい『牡蠣』ですが、ノロウイルスは防ぎたいですよね。
次回は、予防法についてお話します